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カテゴリ:インドで考えたこと
先々週の木曜、マネージャのシャムさんの送別会がありました。
(その時分は気分がふさぎこんでいて書けませんでしたので今になって書きます。) 会は昼休みの時間に開かれました。 何台かの車に分乗して出かけたので昼休みの1時間で収まるはずもなく、なんだかんだで2時間半くらいオフィスを空けたことになります。 仕事に支障が出てきても当然ですが、まあ仕方ないですね・・・ インドでは、仕事の後に職場の同僚と出かけることはまずありません。 頼めば独身の同僚が買い物などに付き合ってくれるくれることもありますが、家族がいる人は皆、仕事が終われば家族が優先です。 だからこういう送別会も昼に開くんですね。 夜や休日に集まるとすれば、家族同伴のホームパーティです。 この辺りはエチオピア人もオーストラリア人もその他欧米人も、大体同じでした。 日本人ほど家族や親族のつながりを大事にしない国民も珍しいのかもしれません。 そもそも今の日本では人間関係全般が薄いような気がします。 だから失業しても仕事を紹介してくれる人も金を貸してくれる人もおらず、子育てに悩んでいても手助けしてくれる人や虐待をしても叱ってくれる人がおらず、自由恋愛が苦手でも世話を焼いてくれる人がおらず、すべてが自己責任で行き詰ってしまう人が多いのではないでしょうか。 民間の相互扶助が働かないから、その分を国がカバーしなければならず、予算がいくらあっても足りません。 今の日本の閉塞感は決して政治家だけの責任だけじゃなくて、日本の社会そのものに構造的な問題があるような気がしてなりません。 かつては企業が終身雇用と手厚い福利厚生で日本人の生活に安心感を与えてきました。 僕が新卒で入社した企業も旧電電公社系の典型的な日本企業で、僕にとっては若干刺激に欠けましたが、長く働くことを考えれば安心して仕事ができる環境であったことは確かです。 そういう日本で唯一(?)だったセーフティネットも今では崩れてきてしまいました。 日本よりずっと経済的に貧しいインドですが、日本よりずっと活気に満ちています。 バブルの頃は「日本人は経済的に豊かになり過ぎて心が貧しくなった」とか言われ、今は「日本は経済が停滞し閉塞感に満ちている」とか言われ、一体どっちだよとつっこみたくなりますが、結局お金だけの問題ではないのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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