カテゴリ:マーラー演奏会(2011年)
忙しいのと、いろいろあって気持ちに余裕がないのとで、ブログを書けずに、もう年末を迎えてしまいました。今年のコンサートのまとめ、書けるだけ書いておこうと思います。まずはマーラー演奏会。
1番 4月19日 大植英次/大フィル (京都コンサートホール) 8月24日 コバケン/読響 (サントリー) 3番 2月11日 チョン・ミョンフン/N響 (NHKホール) 2月12日 同上 4月24日 黒岩秀臣/名古屋ムジークフェライン管 (名古屋マーラー音楽祭,愛知県芸術劇場) 6月17日 佐渡裕/兵庫芸術文化センター管&マーラー室内管/ヤング (兵庫県立芸術文化センター) 6月18日 同上 6月19日 同上 7月24日 大野和士/京響 (京都コンサートホール) 8月 6日 金子建志/千葉フィル (習志野文化ホール) 9月 2日 インキネン/日フィル (サントリー) 9月 3日 同上 4番 1月22日 金聖響/神奈川フィル (みなとみらい) 2月13日 飯森範親/東響 (ミューザ川崎) 4月22日 山田和樹/日フィル (サントリー) 6月 7日 ハーディング/マーラー室内管/モイツァ・エルトマン(S) (オーチャード) 7月28日 大植/大フィル (兵庫県立芸術文化センター) 11月26日 準メルクル/N響 (NHKホール) 5番 2月19日 金聖響/神奈川フィル (みなとみらい) 4月 2日 尾高忠明/読響 (東京文化会館) 5月23日 ブロンスキー/読響 (サントリー) 6月20日 ハーディング/新日フィル (すみだトリフォニー) 8番 12月3日 デュトワ/N響 (NHKホール) 9番 5月28日 金聖響/神奈川フィル (みなとみらい) 大地 11月 9日 大植英次/大フィル/小川明子(Mes),ジョン・ヴィラーズ(T) (シンフォニーホール) 11月10日 大植英次/大フィル/小川明子(Mes),ジョン・ヴィラーズ(T) (シンフォニーホール) 11月12日 シナイスキー/N響/クラウディア・マーンケ(A),ジョン・トレレーベン(T) (NHKホール) 歌曲集 10月26日 ゲルネ(Bar),シュマルツ(P) (シューマンとマーラーの歌曲) (東京オペラシティ) 12月 5日 ゲルハーエル(Bar),フーバー(P) (さすらう若人、亡き子、角笛から) (王子ホール) 12月 7日 ゲルハーエル(Bar),フーバー(P) (最新の7つの歌曲、大地の歌から) (王子ホール) 1番:今年は大植さんのマーラーは極力聴こうと思っていました。その第一弾が4月のこの巨人でした。震災と原発事故で、家族を関西に避難させようかと迷ったりした時期でした。コンサートにも行けるかどうか、こころもとなかったですが、幸いに聴くことができました。この演奏会、前半は小曽根さんとの共演によるモーツァルトのピアノ協奏曲で、ジャジーなのりが冴えていました。後半の巨人は、アゴーギグ変化がかなり大きくて、少々違和感を感ずるところもありましたが、第三楽章の中間部ほか、大植さんならではの歌が聴けて、なかなか良かったです。演奏が終わって、大植さんがマイクを持って登場し、朗読を始めました。「畑を耕そう」で終わるその朗読は、そう、キャンディードの一節でした!朗読のあと、キャンディードの一部が演奏されました。この時期精力的にチャリティコンサートを繰り返していた大植さんからの、熱いメッセージが、忘れられない演奏会となりました。コンサート後に、ぐすたふさんとも初めてお会いでき、貴重なひとときをすごしました。 8月のコバケンの巨人は、申し分ないコバケン節を堪能できました。コバケンの巨人を聴くのは2回目でした。今回も前回同様、曲の最後に金官群総立ちとなるパフォーマンスもあり、コバケン健在ぶりを確認できました。コバケンのマーラーは、本当にすばらしいです。このごろあまりやってくれない中で、貴重な体験でした。 3番:今年もまた、佐渡さんの最終日とインキネンというすばらしい演奏を聴けてありがたかったです。特にインキネンは本当にこれからが楽しみです。それから、2月のチョンミョンフン&N響公演では、二日目が終わってから楽屋に福田善亮氏のサインをもらいに言って、昨年の札幌に引き続いてお話ができたことも、個人的にとてもうれしいことでした。 あと記事にできませんでしたが、4月の名古屋マーラー音楽祭でのアマオケの3番も、オケの力量が非常に高く、充実した3番演奏でした。この時期はまだ僕の心的状況が普通でなく、あまりちゃんとした感想は書けませんが、指揮者が、楽章のアタッカを無視して完全な休止をいれたり、曲解釈が僕には疑問を感ずる点が少なからずありました。しかしともかくオケの頑張りがすばらしかったです。名古屋マーラー音楽祭、僕は今年結局3番しか聴けませんでした(10番全曲は是非聴きたかったのですが、風邪であえなくダウン。)が、アマオケ史に輝く大偉業だと思います。名古屋の皆様に大きな拍手を送りたいと思います。おみやげにセンスのいいマーラーの似顔絵のマグカップも買ってきて、大満足でした。名古屋マーラー音楽祭第二部、来年の8番は行きたいと思います。 アマオケの3番をもう一つ、8月に千葉フィルで聴きました。こだわりの金子建志さんが指揮をするというので非常に期待して聴きにいきました。第一楽章は巨大でがっちりとした感じがある演奏で、打楽器などぴしっと引き締まっていて、かなり良かったです。後続の楽章がやや疲れ気味だったかもしれません。第三楽章のポストホルンパートは、楽器もおそらく実際にポストホルンを使って、果敢に挑戦していました。傷はそれなりに多々ありましたが、チャレンジ精神を称えたいと思います。問題だったのは終楽章の最後近くの金管コラール。これ、旋律を吹く1番トランペットのパートを、舞台上のトランペット奏者は吹かず、なんと舞台裏から聞こえてきたのです!おそらくポストホルンパートを吹いた奏者が舞台裏で吹いたのだと思います。これ、当然金子さんのアイデアでしょうけれど、音の響き方として舞台上と舞台裏と一緒にごっちゃになって響いてしまい、すごく不自然で違和感がありました。ポストホルンを吹いた奏者が舞台上に戻ってきて舞台上で吹けばすむことですし、そのように演奏されることは良くみかけます。それをせず、あの大事な旋律が舞台裏から聞こえてくるようにしたというのは、マーラーの意図を無視した、大きな疑問です。こだわりの金子氏がやることですから、なにか根拠があるのかもしれませんが。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.01 23:44:07
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