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先週の日曜日、職場の親しい仲間のお見舞いに行きました。梅雨の合間の晴天で、空は青く、いい天気でした。車で高速で郊外に走ること数十分、高速を降りると、田圃の緑が鮮やかでした。途中、ジージーと蝉の鳴き声も聞こえてきて、夏がもうすぐなんだな、と感じました。
緑の中にある大きな病院に着き、病院ロビーでご家族の到着を待ちました。集中治療室で、家族以外は面会できないので、ご家族と一緒に入れていただくことにしたのです。 10年を超え、一緒に仕事してきた仲間です。いつもまわりの人を気遣い、細かな心配りをする人でした。自分の仕事には妥協せず、数年前に大病を患ってからも、休日にも人知れず出勤して仕事をやる人でした。1ヵ月ほど前に、手術を予定して入院し、手術は無事終わって経過良好で、安心していました。しかし数日前に容態が急変し、かなり厳しいとの知らせがあり、急遽お見舞いに来ました。 ご家族と合流し、病室に行きました。意識はない彼に、心の中で、もう仕事ができなくとも良いからともかく元気になって、と呼びかけました。 面会を終え、病院玄関を出ると、思いがけず青い空が目に飛び込んできました。空にポツポツと灰色の雲が浮かんでいます。夕刻が近づき、やや傾いた陽ざしをあびて、雲の縁が橙色に染まっています。青と、灰色と、橙色の組み合わせが、なんともきれいで、胸が締め付けられるようでした。 二日後、彼は帰らぬ人となりました。享年54歳。人にはとことんやさしく、自分には厳しすぎたよ。セーブするように言ってもきかなかったけれど、でももっともっと言えば良かった。そんなに生き急がなくても良かったのに。 一緒に仕事できた13年間、幸せな日々でした、本当にありがとう。これからはゆっくりと過ごしてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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