カテゴリ:マーラー演奏会(2018年)
今年ももう終わりです。このところ何かと忙しくブログを書けていませんが、今年のまとめを簡単に、書けるだけ書いておこうと思います。まずは2018年に聴いたマーラーコンサート。
沼尻竜典&日フィル 12月 7日 サントリー ハーディング&パリ管 12月18日 サントリー 2番 マイスター&読響 6月28日 サントリー 5番 ズヴェーデン&ニューヨークフィル 3月14日 サントリー 沼尻竜典&京響 9月30日 びわ湖ホール 井上道義&読響 10月 3日 東京芸術劇場 ラトル&ロンドン響 9月28日 みなとみらい 今年は図らずも1番をたくさん聞いた年になりました。そのうち、オラモが運命と巨人、ハーディングが田園と巨人、いずれもベートーヴェンと組み合わせたプログラムでした。どちらも、マーラーも良かったけど、ベートーヴェンがすごく良かったので、次の次あたり(予定)の記事に書こうと思います。 圧巻はメータ&バイエルンの巨人で、記事に書いた通りです。 沼尻さんの巨人は、普通に良かったですが、メータの巨人から2週間しか経ってなく、自分の心にメータの余韻が色濃く残っているときに聴いたためか、今一つ入り込めませんでした。順番が逆だったら良かったかもです(^^;)。 2番は、マイスター&読響です。2016年の6番、2017年の3番についで3度目のマイスターのマーラーでした。2016年の6番は素晴らしかったですけど、3番・2番を聴いた印象としては、悪くはないんですけど、形が整い過ぎているような物足りなさを感じました。マーラーの中では多分6番が、一番マイスターに合っている曲なのだろう、と思います。 3番は2種3回のみ。フルシャ&バンベルク響の素朴なあたたかみのある3番が素敵でした。 5番は春のメータ&イスラエルフィルを楽しみにしていましたが、メータの体調不良で公演中止となりました。その代わりに秋の1番が聴けましたから、人間万事塞翁がうまーらー? 今年は7番の演奏会が沢山行われました。唯一行く予定だったヤンソンスの7番がメータの巨人に変更になり、結局1回も聴かずに終わってしまいました。何か一つは聴いておけば良かったです(^^;)。 空前の8番ラッシュだった今年の秋、僕は3種を聴きました。最初は、坂入健司郎&東京ユヴェントスフィルでした。以前の記事にも書いたとおり、素晴らしい体験でした。その記事に書き落としたことをひとつここに追記しておきます。第一部の音楽が、力強いだけでなくて美しく響く8番って、それほど多くありません。(最近では2017年の広上&京響がそうでした。)この坂入さんの8番も、第一部の豊かな美しさがひしひしと伝わってきて、第一部からしてかなり感動しちゃいました。 その直後に予定されていたのが、沼尻&京響のびわ湖での8番でした。しかし、公演が近づいてきたころに発表された台風進路予想が、なんと本番予定日のまさに演奏中にほぼピタリと一致して、台風がホールのほぼ真上を通る、というありえないドンピシャでした!これは公演中止だろうか、と思っていたところ、直前になってホールから、「本番前日に、本番の代わりに演奏会を行います。もともとのチケットを持っている方はそのチケットで両日とも聴けます」との発表がありました。沼尻さんとホールの大英断ですね。それで急遽スケジュールを何とか調整して、前日の公演を聴きに行くことができました。(翌日の公演は台風のため中止となりましたので、結果的にはこれが唯一の公演となりました。)そのようにして聴けた8番は、3番と9番の印象から、きめ細かな演奏を予想していたのですが、始まってみると意外に色彩感に乏しく単調な感じがしました。しかし、第二部の半ば以降は巨大な盛り上がりが生起してきて、テンポが落ち、非常にスケールの大きな雄大なフィニッシュを聴かせていただきました。歌手陣はみな好調でした。なかでも特筆すべきは第二ソプラノの砂川涼子さんで、説得力のある歌で輝いていて素晴らしかったです。砂川さんと言えば、かつてびわ湖のコルンゴルト「死の都」の初日で、マリエッタ&マリー役で圧倒的な歌を聴かせてくれたことが忘れられません。 3つ目の8番は井上道義&読響。さすがに井上さんの指揮は手慣れたものだし、読響や声楽陣の実力も感じました。 終わってみると、坂入さんの明るく豊かな音楽性が、やはりというか凄いというか、心に深く残る音楽体験となった、8番3種盛りの秋でした。 9番は、沼尻&神奈川フィルが記事に書いたように味わい深いものでした。 ラトル&ロンドン響も、終楽章の対位法の深い表現に渋みを感じた9番でした。 以上駆け足で、2018年マーラーコンサートでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.12.31 21:06:27
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