2018年演奏会まとめ、マーラー・ブルックナー以外のオケものです。
○ 6月21日 藤岡&関西フィル、第293回定期演奏会 ザ・シンフォニーホール
「レジェンド・・・ ストルツマン、愛の二重唱」
大島ミチル オーケストラと合唱のための組曲《アウグストゥス》 (世界初演)
大島ミチル 《塵JIN》&《輪RIN》(世界初演)
シベリウス 交響曲第1番 (藤岡シベリウスチクルス最終回)
○ 9月 3日 オラモ&ロイヤルストックホルムフィル サントリー (再掲)
ベートーヴェン交響曲第5番「運命」
マーラー交響曲第1番「巨人」
○11月22日 テミルカーノフ(→体調不良で別の指揮者に変更)&サンクトペテルブルクフィル
ラフマニノフ 交響曲第2番ほか
○11月26日 メータ&バイエルン放響 サントリー
リスト ピアノ協奏曲第一番 (ピアノ:キーシン)
R.シュトラウス 英雄の生涯
○12月18日 ハーディング&パリ管 サントリー (再掲)
ベートーヴェン交響曲第6番「田園」
マーラー交響曲第1番「巨人」
○6月の関西フィルの演奏会は、大阪出張の折に何かないかと探したところ、好きだったクラリネットのストルツマンさんが出るし、かつ藤岡さんのシベリウスも聴けると喜んで聴きにいきました。ストルツマンさんは流石にかなり御歳を召されたようですが(あとで調べたら今年76歳)、気持ちは十分お元気そうでした。奥様の日本人マリンバ奏者ミカ・ストルツマンさんとともに、クラリネットとマリンバのための二重協奏曲を、楽しそうに演奏されていました。ストルツマンさんの演奏を聴くのは、20年ぶり位です。東京オペラシティコンサートホールのオープニングの一連のコンサートで、ピーター・ゼルキンらとともに武満やメシアンの四重奏曲や、それからビル・ダグラスとエディ・ゴメスとの三人でいろいろな曲を演奏したときの繊細で豊穣な響きが、とても素敵でした。ストルツマンさんいつまでもお元気で。
○9月のオラモ&ロイヤルストックホルムフィルは、ベートーヴェンの運命が引き締まってすごく良い演奏でした。そして運命のとき、女性の一番ファゴット奏者が信じられないほどの美音で、ひと吹きひと吹きにほれぼれとさせられました。こんな音色ちょっと普通聴けないです。巨人がこのファゴットで聴けるのも楽しみになりましたが、巨人の時にはなんと女性奏者が降りてしまい、代わって出てきた男性一番奏者は、ごく普通の音で、残念でした。あとでオケのホームページでメンバー紹介を見たところ、Co-principal 奏者の Emily Hultmark さんということでした。
○12月のハーディング&パリ管は「田園」「巨人」という、メインの曲を並べたプログラム。この田園が、弦楽がノンビブラート奏法で新鮮な響きで非常に美しかったです。テインパニも非常に固いばちを使うなど、オケ全体として古楽的な透明な響きを出すことに徹底して、田園のイメージを一新するような、素晴らしい演奏でした。