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2005年03月11日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
昨日、ジュニアの稽古指導での出来事。

5才の男の子が足のサポーターを上手く着けられなくて
困っていたのを、横にいた3年生の男の子が

「こうやってやるんだよ」

と教えながら着けるのを手伝ってあげていました。

子供たちの技の上達が見られるのも嬉しいですが、
そのようなちょっとした他者への思いやりの場面を
見つけたり、チョロチョロと落ち着きのなかった子が
キチンと正座をして真剣に人の話を聞けるようになった
などの『心』の成長が見れたときの喜びは
それを上回るものがありますね。

昼間に地元の小学校の校長先生とお話をしていたのですが、

「昔はケンカをするのにも危険な場所は狙わない、
などのある程度の暗黙ルールがあった。

しかし今の子は1度キレたら相手を殺してしまうくらい
メチャクチャな攻撃をする。

ケンカの中での限度というものを知らないんですね。
だから小学生のケンカでもホントに危険なんです。」

と言われていました。

社会環境の変化に伴い、他者との関わりが少なくなったこと、
情報の受信ばかりで発信の場が少ないことで
エネルギーが出し切れていない。

そして何より「心」を育てる場がないことで
多くの子供たちが精神が未成熟であったり
間違った方向に意識が向いてしまっている。

スポーツでも勉強でも、
精神の成長が伴わないと、いくら練習をしようが、
長時間勉強をしようが能力の大きな向上は見られない。

スキルの量稽古は確かに目に見える上達は早いが、
そこから先が頭打ちになってしまう。

それに対して心を育てる指導・教育は最初に大きな変化は
見られず、指導者が焦ることもあるが、
ある日、突然大化けすることがあるんです。

一番いいのはスキルの中に心を育てる要素を入れること。
そこが指導者としての腕の見せ所ですね。

これはこれまでの指導経験を通じて得た自分なりの解答です。

だから今指導している子が技術的な面の覚えが遅かったり、
試合で勝てなくても焦りはまったくありません。
なぜなら、それは今の彼らの人生にとって重要なことではないからです。

その子が育ってきた生育環境によって
精神の器の大きさが違うから、技の習得程度に
違いがあるのは当然なんです。

技を細かく教える以前に、しっかりとした心の軸を育てることが
最優先であるというのが私のジュニアに対する指導理念です。

目先の勝利や技が上手い下手なんて
はっきりいってどうでもいいこと(暴言かな?)
自分は彼らの10年後、20年後の姿をイメージして
指導をしています。

稽古や試合などの経験を通じて何を学んだか、
発見したか、感じたか、それによって
自分がどうしようと思ったのか。

結果に捉われずに、そこから気づきを得て
自らから動いていく精神性を稽古を通じて、
そしてスポーツ指導の現場で子供たちに伝えて行きたいと思います。





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最終更新日  2005年03月11日 10時36分27秒
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