柳生一族の陰謀(映画)
「柳生一族の陰謀」は1978年に公開された深作欣二監督の日本映画である。時は1623年5月、徳川二代将軍・秀忠が大奥にて病死、不自然な異変の匂いを嗅ぐ者もいたが大奥御典医は、食あたりによる中毒死として発表する。三代将軍の座は秀忠の長男の家光(松方弘樹)が継ぐ筈だったが、秀忠夫人の崇源院於江与(山田五十鈴)は次期将軍に次男・忠長(西郷輝彦)を切望していた。しかし松平伊豆守(高橋悦史)と春日局(中原早苗)はあくまでも家光を推して譲らなかった。それは家光派である二人が次期将軍候補に忠長を秀忠が指名しようとした為、毒殺していたのだ。松平伊豆守は将軍家剣法指南役の柳生但馬守宗矩(萬屋錦之介)に相談を持ちかけ但馬守は長男の柳生十兵衛(千葉真一)を忠長のいる駿府城下に潜入させ土井大炊頭(芦田伸介)の近辺を見張らせた。数日後、忠長の為に老中職を退き側近として大炊頭が付き一方の家光側も対抗策として松平伊豆守を老中に柳生但馬を大目付に据えて家光陣営の強力を謀り家光と忠長の争いは将軍職争奪の一点に絞られたのだ。その頃、大奥では家老が玄信斎(丹波哲郎)の弟子、歌舞伎役者の雪之丞に襲われた。この事件を機に但馬守の忠長派打倒は急がれた。但馬守は家光を将軍位に就かせるべく十兵衛を京都ヘ仕わし宮中一の強者といわれる文麿(成田三樹夫)を討たせた。そして家光の上洛が決まり衝撃を受けた忠長は家光より先に京都へ入り朝廷と話し合う事を決意する。その頃、家光の行列が駿府城下の浪人軍に襲われ三条大納言実条が殺された。この襲撃は忠長の仕業に見せかけ様と但馬守が根来衆を使って仕組んだものであった。家光は弟・忠長との一戦も辞さずと決意を表明し一方の忠長も一戦を混じえる覚悟だったが信頼を寄せる大納言義直(三船敏郎)の説得で開城に承知する。数日後、家光襲撃は但馬守の陰謀であると知った義直は但馬守を問い質すが彼は強く否定する。その直後、但馬守は根来衆を惨殺させる。根来衆と十余年を共に過ごした十兵衛はそれを知り父・但馬守への復讐の念に燃え、一族の骨肉の争いの火蓋が切って落とされた。この映画には他にも出雲の阿国役の大原麗子を始め原田芳雄、夏八木勲といった大物俳優やJACの志穂美悦子、矢吹二郎、真田広之といったアクション俳優も出演しており正に豪華キャストによる東映時代劇でありました。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村柳生一族の陰謀 【DVD】