オール怪獣大進撃
1969年に公開された「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」は当時話題になっていた公害問題や鍵っ子を取り上げ少年が夢の中で見た怪獣決戦を描いた作品である。機関士の三木健吉(佐原健二)の息子・一郎(矢崎知紀)は鍵っ子小学生で両親の帰るまでの退屈を玩具アイディアマンの南信平(天本英世)と共に大好きな玩具作りをしていた。一郎はガラクタを集めて作ったゴジラ達が住む怪獣島のコンピューターを作成しておりそれを眺めているうちに夢の怪獣島に誘われた。そこでは一郎の好きなミニラが悪怪獣ガバラにイジメられていた。一郎はゴジラを呼ぼうとしたが信平に起こされてしまった。一郎はまた空ビルヘガラクタ集めに行ったがそこに二人組の三千万円強奪犯人が潜んでおり少年は強奪犯人に狙われる様になってしまった。その晩、一郎は再び怪獣島の夢をみた。ミニラは強く生きられる様にとゴジラの特訓を受けていた。ゴジラとミニラは一郎の夢の中でガバラと対決した。この映画に登場する怪獣はゴジラ、ミニラ、ガバラ、カマキラスでライブフィルムでクモンガ、アンギラス、ゴロザウルス、マンダ、エビラ、大ワシが登場するという総集編的な感覚で多数の怪獣が登場しておりこれは当時、邦画の斜陽による東宝の深刻な営業不振により制作部門の縮小・解体、リストラを招いた結果、ゴジラシリーズの興行も「東宝チャンピオンまつり」という一篇に組み込まれてしまい以後ゴジラシリーズは低予算での製作体制となってしまったのです。この予算的な都合で特撮シーンの約半分は「南海の大決闘」「ゴジラの息子」等のライブフィルムを使用しておりまた当時は円谷英二を始め有川貞昌ら円谷組が大阪万博の映像製作に掛かりっきりであった為、特撮演出は本編監督の本多猪四郎が兼任して行っている。こうした経緯で円谷監督は制作には関与していないがスタッフの円谷監督に対する敬意として「監修」としてクレジットしている。しかし円谷監督は本作公開の約1ヶ月後にあたる1970年1月25日に逝去しました。本作が円谷英二の遺作となってしましました。また「東宝チャンピオンまつり」の第1回となった本作は主題歌に「怪獣マーチ」というゴジラシリーズ初の歌がタイトルに流れるという作品となり「チャンピオンまつり」の名称には文字通りゴジラと他の怪獣達がチャンピオン決定戦を映画で繰り広げるという意味が含まれている。この本作の主役を演じたのが佐原健二であり長年、東宝特撮に出演し「空の大怪獣ラドン」「美女と液体人間」と主役を演じてきたがゴジラシリーズの主役は本作が初めてでありました。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【25%OFF】[DVD] ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃