昨晩、四畳半にて、本番モードの口演練習に初挑戦した!
完全に覚えてから、暗唱練習を始めて、13日目だった・・・。
口演に要した時間は、33分28秒。
「巌流島」や「雪の南部坂」等と比べると、5分ほど長い。大作だ!
演じてみたら、想像以上に難しかった。甘く考えていた!
まず低音部分が多い。
何時もの調子で大きな声で、口演を始めたら、いきなり喉が苦しくなった・・・!
水を飲まないと、続けられない感じ・・・!
それでも口を閉じて、唾を飲み込んだりして、何とか口演を継続した・・・! 「フゥッ!」
次の難しさは、登場人物に個性があり、それぞれに台詞が長い。
主役の、漁師の吾作と女房のお光! 若々しい声が必要!義理人情溢れる温かい心も・・・。
準主役の、七之助。目が不自由。3日3晩飲まず喰わずの体調。息も絶え絶え!
子どもの吾一。無邪気で、元気な声。時に見知らぬ乞食さんに不安そう・・・。
柏崎の人々。八百屋の主と、漁師の利兵衛。目の不自由な人をさげすむ視線。他所者を寄せ付けない心根。
こんな、登場人物を感情豊かに表現するのは大変だった!
特に七之助を演じる時は、目を閉じて口演してみた。状況説明の節回しの時も、七之助に関わる所を目をつぶる。
初めてなので、何処で目をつむり、何処で目をあければよいか、うまくいかなかった・・・。
三つ目は、米若の独特な節廻し・・・。
特徴的なのは、ある音の高さを保って、突き刺す様に伸ばすところが随所にある。
バイブレーションは少ない。だからごまかしがきかない・・・。
四つ目は、フィナーレにお光が歌う「佐渡おけさ」。女性らしい、哀愁を帯びた、きれいな声!
これは裏声を使っても、至難の業・・・。
寿々木米若氏の芸域の深さが、しみじみと実感できる・・・。
こんな難しいものを、大勢の人の前で演じることができるのであろうか?
最低限100回練習を積む計画を立てておいて、ほんとに良かった!
差別が当たり前の時代に生きた人たちの心情を、語るのは難しいもの!
心を込めて、練習を続けてみよう・・・!