熟年離婚の舞台裏

朝から家の電話がけたたましく鳴った。

『大変なことになってしまったんやぁ！』

朝の忙しい時間に、電話口で奴はしきりにいかに大変だったか訴える。

こっちは子供の学校や、自分の出勤で忙しい。

それでも、「俺は大変やったんや！」と訴える。




はいはい。




その大変の中身はしょうもない。



前の夜に、トイレに行ったらしい。


足がもつれて、トイレでコケて

トイレの便器に胸を強打。

結果、その夜、病院送りに・・・。

診断は肋骨骨折。

全治一ヶ月半


ヤツは酒飲み。　　

いつものように寝る前に酒を飲んでのことらしい。



同情の余地は当然・・・・・



無し




『痛いんや～

　　　　息するだけでも痛いんや・・・』


ヤツはそれでもいかに大変だったか訴え続ける。


「もう・・出勤せなあかんねん」と私。




「大変やったんやでぇ！」




まるで選挙のような訴え




「最後の最後の訴えでございます。」







「それだけ元気なら大丈夫よ。あなた・・・」






「飯くうな！」といった奴に

天罰が下った。



神様、仏様・・・


ほんまおおきに





次回は戌年にちなんで

『犬事件』