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テーマ:山登りは楽しい(12257)
カテゴリ:山歩き。
ルートのミスをしながらもなんとか千石山を下ったところにあるテント可能な場所、山と高原地図では「キャンプ適地」とある場所に到着した。 確かに開けた場所で遠目に見るといい場所のようであるが、実際は斜面になっており、平面の場所が見当たらない。あってもどうもシカなどの獣が掘り返したような場所であったり、石が多かったりと積極的にその場所を使いたいと思える場所ではない。 そうは言っても早くゆっくりしたいので比較的ましな草地の緩やかな斜面にテントを張った。他には誰もいないので遠慮や気を使うこともなく一夜を過ごせそうだった。ただ、誰もいないということは、いや獣の掘り返したような跡があるということは、何かが来るかもしれない、という可能性を秘めている。 予感は的中した。夜中の12時頃だろうか。音でいうと、ドッドッドッドッと、重い足音しかも駆け下りているような音が聞こえた。こんな時間に人は来ないだろうと思ったし、仮に人だとしても周りは広いのでそばに来ることはないだろうと思ったが、その足音は明らかに近寄ってくる気配を感じた。 「やばい!」と思った瞬間に大声を出した。本来息をひそめ、静かにしておくのがいいのかどうかわからないが、瞬間的に声が出てしまった。 心臓が高鳴るのを覚え、緊張が走ったが、幸いその足音は徐々に遠ざかった。 その後は鹿の鳴き声などが聞こえたが、それ以外は何事も起らず無事朝を迎えることができた。 夜が明けて周りを見渡したが、他にテントらしきものもなく、獣の足跡といったものもなかったが、一体あれはなんだったのだろう。 テントは結露することもなく、速やかに片付けることができ、目的地の池小屋山へ出発した。尾根伝いなのでそんなに疲れることはないのではないかと思ったが、小ピークがいくつもあり、上っては下りを何度も繰り返すのでかえってバテテきた。出発後2時間でようやく池小屋山に到着したが、展望が開けているわけでもないので景色を楽しむこともなく下山した。下山といっても明神平に戻るためにまたいくつもの小ピークを越えていかなければならなかった。ザックの重さと暑さもあり相当体に堪えた。 出発して6時間40分、ようやく登山口に戻った(13時前)。日帰り登山ならこれくらいの時間は大したことはないのだが、今回は時間よりもルート自体に疲れを覚えた。GWに日光白根山、男体山と1日2座踏破したが、さすがに今回はそのようなことができる体力がなかった。 練習というよりは、訓練、いや特訓といえる山行だった。 これしきの事で根を上げたらアルプス踏破はできないな。
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