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2017.07.30
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カテゴリ:東大寺・奈良公園
東大寺には何度も足を運んでいるが、内部を見たことがない建物もいくつかある。

その中の一つ、大湯屋(おおゆや)。

大湯屋

今回期間限定で、「初」公開されるとニュースで知った。
実際は7月1日から公開されていたが、知ったのはつい最近。しかも31日までの公開なのでギリギリだった。

この大湯屋は大仏殿裏手の二月堂へ至る参道脇にある大きな建物だが多くの人は気にも留めない。
僕も湯屋というから「風呂」であることは知っていたが、当然内部を見たこともなく、これまでも写真の被写体として写す程度だった。
それが特に何かの記念ではなく、突如公開されたという感じだ。
定期公開ではないようなので、次はいつ公開されるかわからない。行ける時に行っておかないと後悔するので暑さの中訪れた。

内部は2000リットル入る鉄湯船がドーンと中央にあるだけだが、鎌倉時代の風呂というものを見たことがほぼない(と思う)、それよりも初めて公開される建物に入るという感動の方が大きかった。

鉄湯船(本来は下に埋め込まれていた)

風呂の使い方、湯屋の構造などはボランティアの方に説明していただいた。
当時は漆喰の床に湯船が埋め込まれている(現在は持ち上げている)が、湯を浴びるのが主で湯につかるということはない。かけて流れ出た湯が溜まらないように排水穴が設けられている。
お湯は隣の土間のような場所で沸かし(天井に「煙出し」もある)、勺で釜に入れていたとのこと。
鉄湯船の中央には木栓があり、残った湯は流せるようにしている、などなど。

排水穴
天井に煙出し(ここで湯を沸かしていた)
煙出し
煙出し (外観)posted by (C)momo夫(代理)

ただ、ふーんと思ったのは、建屋の中に鉄湯船の湯が冷めないようさらに建屋があるのだが、その理由ではなくこの造り。この屋根は唐破風になっており、これが起源で風呂屋の入口には唐破風を用いているところが多いとのこと(道後温泉の入り口やアニメでは「千と千尋の神隠し」の風呂や入口を例にして説明されていた)。

唐破風

今回、この大湯屋「も」再建した重源上人(ちょうげんしょうにん、東大寺再建の尽力者)が祀られている「俊乗堂」との拝観がセットだった。
重源上人の座像は博物館で何度も見ているが、本来あるべき場所で拝観すると違った印象を持った。

俊乗堂

暑さのせいか、馴染みがないのか、そういう情報自体を知らないのかわからないが、人影まばらというか5人以下の拝観者で「湯っくり」見ることができたのはよかった。




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Last updated  2017.07.30 17:49:04
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