642647 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

東奔並走。

東奔並走。

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2017.08.18
XML
カテゴリ:山歩き。
恐らく山の日からお盆にかけて大賑わいの北アルプスも、お盆を過ぎたら多少は人込みも減るだろうという期待をもって北アルプスの薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳を折立からグルっと一周するコースの縦走計画を立てた(結構メジャーな周回ルートだ)。
しかし、今年の夏の天候は特に東日本で不安定で、富山でも週間予報では雨や曇りが多く晴れのマークがなかった。
実際出発予定の日も雨の予報で1日順延して天気の回復を待ってみた。その一方、雨の予報のない北海道はどうかとmomoから提案を受けたが、第2案として考えていたらそれもよかったが、想定外だったので北海道案には乗れなかった。結局、その気にもなっていたし、雨や曇りも覚悟で折立へ行くことにした。

当初は折立でテントを張って、早朝に薬師岳を目指すことを考えていたが、奈良を出発して12時過ぎには折立に到着したので、薬師峠でテントを張ることにした。
天候はこの時点では予報に反して雲は多かったが、晴れ間が広がっており、明日に期待の持てる天候のように思えた。

途中まではいい天気だったのに

折立から約3時間半で薬師峠にあるテント場に到着。その頃になると晴れ間はなくなり、グレーの雲が広がって怪しげな雰囲気になっていた。
薬師平キャンプ場
暗雲が立ち込めてきた

下界は夏の暑さでうんざりするが、2300m近くにもなる薬師峠では夕方になるとむしろ寒くなってきて、長袖のシャツだけで過ごすのは寒く、持参したダウンジャケットが非常に役立った。そもそも持参するかどうか迷っていたが、結果的に持って来て正解だった。

momoはテント泊でも食事は手を抜かず、食材を持参してきちんと調理してくれる。軽さを求めればドライフードなどがあるし、実際それも持って来ているが、夕食は本格的だ。持参した焼酎のお湯割りとともに舌鼓を打った。

本日のディナー ベーコン入り焼きそば&レタスコーンサラダ

明日に備えて早めの就寝。しかし夜半、テントをポツポツと雨が叩く音がして目が覚めた。最初は止み間もあるなど、何とか明日には止んでいてほしいと願ったが、次第に雷が鳴るわ、稲光で空は光るわ、強い雨がテントを叩きつけるわでかなり気が重くなった。

*メモ:キャンプ場はどうしても山の斜面のマシなところにあるため、フラットな場所が少ない。天候を気にすると水が流れて来ないような場所を探すが、どこも流れてくるような感じだ。僕らが張ったところは地面はまだフラットな方だったが、すぐそばが斜面なので結局朝になって見てみるとテントの底はグラウンドシートをしていてもその上に水が入り込んでいた(水浸しではないけど)。水場はキャンプ場内にあり、冷たく水量も十分だ。トイレも洋式で紙が備え付けられており不快感はない。

2日目早朝、雨も何とか止んではいたが、どんよりした雲が立ち込めていた。曇り空での登山は織り込み済みだからこのまま登れそうな気がした。テントは張りっぱなしで薬師岳目指して一旦は歩きだした。しかし登りだしてすぐに再び雨が降り出し、momoも「このまま登っても結局何も見えないし、最終日にでも天候が回復していたらその時に登ったら?」と言ってきたので素直に従い、この日の登頂はあきらめた(このmomoの判断は後日吉と出る)。テント場に戻り、雨の中テントを撤収して水晶小屋を目指すことにした。

太郎平から薬師沢小屋までは400mほど下がって行く。誰もがそうだと思うが、登ったのに下るっていうのはこの後待ち構える登り返しを考えると嫌なもんだ。

ひたすら下ります

薬師沢小屋からスリリングな吊橋を渡ったらここから雲ノ平に至る直登=急登が始まる。日帰り登山の装備なら急登でもガンガン登っていけるが、テントなど重い装備を担いでいると思うように登れない。

吊橋の下の川が増水していて緊張感を増す
雲ノ平への直登
急登感は伝わらないかも

いつまで続くんじゃあ!と思いながら500mほど登ってようやく木道が現れた。木道を進むと「アラスカ庭園」という場所に出る。残念ながら周りを見渡してもその名前からくる雰囲気は感じられなかった。続いて「奥日本庭園」に出た。恐らく自然が織りなすその情景が枯山水や池泉回遊式のような庭園を彷彿させるのだろうがアラスカ庭園と同じく何とも言えなかった。もちろん風景としては素晴らしいのだが、個人的には名前と一致しないような気がする(この後にあるスイス庭園も見ていないが同じような気がした)。

アラスカを見たことがないので
岩があれば日本庭園?
雲ノ平自体は名前がなくても素晴らしい

雲ノ平のテント指定地付近に来ると青空と太陽が雲ノ平を覆ってきた。いい兆候だ。水晶岳もわずかながらその頂上を覗かせ、天気の回復への期待が膨らんできた。レインウェアも脱ぎ、ザックカバーも収納するなどもう雨は降らないと思われた。

水晶小屋へ向かって

しかし、「山の天気は変わりやすい」とはよく言ったもので、祖父岳(じいだけ)付近でにわかに曇りだしたとたん、バラバラっと雨が降り出した。これはヤバいとすぐさまレインウェアを着こみ、ザックカバーを装着するなどさっきの晴れ間はいったい何や!と物言わぬ空に恨み節の一つでも言い放ちたかった。
再び雨!

雨の中祖父岳を通過、岩苔乗越に到着。この時は雨も止み、曇りながらも遠くに三俣山荘、鷲羽岳が見えてきた。天気が目まぐるしく変わるので、このまま雨天装備で水晶小屋を目指した。

遠くにうっすらと鷲羽岳が見える

途中「ワリモ北分岐」辺りで雷鳥を見かけたが、チョコチョコ動いているのでなかなかカメラにその姿を納めることができない。
さて、目指す水晶小屋だが、ワリモ北分岐からの水晶岳方面へ目を移しても建物自体は一向に見えない(ガスっていたのもあるが遠くの三俣山荘が見えていたのでそれよりも近い水晶小屋もガスの切れ間から見えてもおかしくはないんじゃあないかと思っていた)。だから一体どこまで行ったら到着するのか、地図で時間はある程度把握していてもその形が見えないと不安になってくる。

水晶小屋はどこだ

「小屋までのぼり10分」という小さい標識があった。でも見当たらない。実際進行側の稜線の反対側にあった。そりゃあわからんわ。

ホンマに10分かよ
斜面に隠れるように建っていた

小屋に到着して手続きをしていると大雨が降ってきた。小屋内も雨に打たれて駆け込んでくる登山者などでごった返していた。そのため「本日は込み合っていますので布団も1枚に2人でお願いします」、と告げられた。布団1枚に2人というのは、小屋のキャパを超える人が来ているので仕方がないが、さすがに安眠はできないなと覚悟した。しかし最終的には5枚の布団を6人でシェアするということで落ち着いた(それでも布団1枚に2人より随分マシだ)。

小屋泊でも自炊で、雨が降っていなければ外で調理できるのだが、雨のため小屋内ですることになる。しかし水晶小屋内の自炊エリアは狭く、他の自炊登山者もいるのでゆっくりとはできなかった。

晩ごはん角煮丼・アボカドサラダ
*メモ:水晶小屋は雨水をろ過して飲料水を賄っている。そのため宿泊者でも水500㎖の「権利券」が2枚渡され、券1枚につき100円で量り売りされる。僕らは2人なので合計2ℓまでしか飲料水は買えない。出発時にある程度持って来てはいるが自炊にも使うので要注意だ。通過者には売らないようだ。
また、小屋に付き物の乾燥室だが、ハンガーが1人2本渡され、その分だけしか使えない。この日は人が多く、乾燥室も衣類が密着するほど多かったので乾燥と言っても気休めにもならない程度だった。

雨が断続的に降り続いているので翌日の水晶岳もあまり期待が持てそうにない中眠りに就いたが、薬師岳と違って天候がどうであれアタックせざるを得ない。20時には全館消灯となった。



にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.08.23 14:56:33
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X