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東奔並走。

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2018.08.07
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テーマ:北アルプス(17)
カテゴリ:山歩き。

この2日間テントを張ったが、いつもはダブルウォールのテントでも結露に悩まされていた。しかしこの場所は湿気が少ないのか結露もなく、テントもスムースに撤収できた。水滴があるとザックにその重さがのしかかるので濡れていないことはありがたかった。
雲もガスもない晴天の下、6時前にテント場を出発。剱岳をバックに剣御前小舎へと向かった。
小屋は雷鳥沢へ下るルート、立山方面へのルート、剱岳へのルート、大日岳へのルートと丁度交差点のような場所にある。僕らは大日岳方面へと足を向けた。天気も良かったため眼下には室堂が一望でき、立山三山はいうまでもなく、その奥には槍ヶ岳、方向を変えれば白山まで見通せた。
天気が良く景色も素晴らしいと足取りも軽くなる。この日の予定は大日小屋で1泊して翌日下山だったのだが、この調子で行くとこの日のうちに下山できるんではないかと思えてきた。


しかし、そんなに甘くはなかった。
大日小屋への縦走路は登りよりも下りの割合が多く感じられ、しかもザレ場、岩場があるため重いザックを背負っての歩行は次第に足取りも重くなっていった。
300名山の奥大日岳に到着。展望は素晴らしく、360度の大パノラマが広がる。剱岳頂上よりも視界は開けているためいつまでも見ていたい景色が広がっていた。

ここから再び下り基調になる。疲れもでてきた。水分摂取量も多くなってきた。11時までに大日小屋を通過できれば下山も考えたが、無理をすると前回の聖岳と同じようなヘロヘロ状態となり、そうなると時間がかかるばかりか、最終バスに乗り遅れることも予想されたため、計画通り大日小屋で一泊することにした。昼前に到着したので、2番乗りぐらいだった。
ここで昼食をとると疲れも回復して、身軽な状態で大日岳に向かった。午前中の好天はどこへ行ったのか、雲が沸き立ち見晴らしが利かなくなってきた。あれだけ剱岳が見えていたのにすっかり雲の中。この日はもうその姿を見ることはなかった。

小屋泊は楽ではあるが、宿泊人数によるところが大きい。当初布団2枚に3人の割り当てを聞いたので仕方なくあきらめていたが、大日岳から戻ってくると別の登山者が僕らのエリアに服を脱ぎ捨てていた。ザックも置いてあるのになぜそこに服を置くのかわからない。小屋スタッフに事情を話すと「今日は年配の団体がいるので場所を変えましょうか」、と言ってくれた。場所と言っても部屋が2段に区切られているが、その2段目端から1段目の端、丁度対角の位置で出入りがしやすい場所への移動だった。しかも「今日は満員ではないのでお隣には誰も来ませんので布団1枚でどうぞ」、とも付け加えてくれた。
これで多少は寝やすくなる。
小屋泊でも素泊りなので、食事は小屋前のエリアで自炊した。小屋の食事も気になるところだが、安く済ませようとすると自炊となる。

食事が済んで休んでいると19時頃にスタッフがミニライブをするのでよかったら食堂へどうぞと言ってきた。ランプの小屋でもあるので食堂はランプの光だけが灯され、薄暗い雰囲気の下若いスタッフがギターと太鼓をもって数曲演奏をはじめた。

​なかなかの腕前です​

聞けばギターを奏でたスタッフはギター職人であるこの小屋のオーナーの弟子として働いているのだが、夏は小屋番として派遣されているようだ。小屋閉め後に再び工房でギター製作をするらしい。
こうした山中で生ギターの演奏を聴くことはまずないものだし、予想もしていなかった。結構有名らしいが、僕らはそれとは知らず宿泊したので驚きと感動が交錯し、体に染みわたる音色が疲れも癒してくれた。
アンコールも出る状態で、また別のスタッフがギターとハーモニカを使って演奏を披露してくれた。
就寝前の短い時間だったが、心地のよい時間を過ごせた。無理して下山せずによかったと改めて思う。

その後はすぐに深い眠りに落ちた。




 



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Last updated  2018.08.10 18:29:11
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