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東奔並走。

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2022.03.21
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カテゴリ:山歩き。
​​​​​​​​​​​​甲斐駒ヶ岳は2015年に1度北沢峠から登頂している。その時は最短ルートで行けばいいや、という気持ちだった。しかし、この甲斐駒ヶ岳には長くて、急登で有名な「黒戸尾根」があるが、ここから登ってみたいという思いはずっと残っていた。
2022年になってこの黒戸尾根を夏山ではなく、雪山登山で行くことにした。1月から天気を見ながら日を選んでいたが、なんやかんやで結局3月までずれ込んだ。黒戸尾根は日帰りも「可能」なようだが、かなり無理を強いることになりそうなので、途中にある「七丈小屋」で一泊してから、翌朝登頂することにした。
<1日目(3/20)>
尾白川渓谷にある駐車場から7:00にスタート(横浜を4:30に出発)。雪もあるので14~15時に小屋に到着すればいいやということでこの時間にしたが、他にもこの時間帯に出発する人たちはいるようだったので、小屋泊なら遅い時間でもなさそうだ。

駐車エリアは未舗装部も含めると結構広い。トイレもあるので前泊も可能だ。
神社の脇にかかる橋を渡ると黒戸尾根が始まる

尾白川にかかる吊り橋を渡り、ひたすら登っていく。笹ノ平分岐を過ぎた辺りから雪が増えてきたのでチェーンスパイクを装着する。

唯一の時間付き標識。先は長い。
ストック1本とチェーンアイゼンで進む

それまで樹林帯の中だったが、刃渡りに来ると一気に視界は広がり、鳳凰山越しの富士山、八ヶ岳が目に飛び込んできた。いい景色だ。

八ヶ岳を高い位置から間近で見るとその雄大さがよくわかる
刃渡りといっても雪があるとスリリングな感じは薄れる
刀利天狗手前のクサリ場。
刀利天狗も雪に埋まっていた

その後、刀利天狗を抜け、黒戸山を巻くように通り過ぎるとしばらく下りになる。100m近く?下がっていく。登り一本調子と思っていたがそうではなかった。下り切ったところが5合目で、ここから核心部ともいうべきハシゴやクサリが連続するとのことで、チェーンスパイクからアイゼン(12本爪)に履き替えた(というか、履き替えポイントみたい)。

12本爪アイゼンに履き替えたら、ここから小屋まで核心部ともいうべきエリアに入ってくる
ロープがあるのでピッケルは不要だが、しっかりとアイゼンの歯を立たせないといけない
木橋は水平だが、すぐ上りになる

先行者もいるが、ハシゴはすれ違いはできないし、所々凍っているため、順番に声をかけながら登っていく。しかも前日登った下山者と遭遇するのでなかなか進みづらい。結構な傾斜なので滑らないよう慎重に動くと疲労も増してくる。
すれ違った人が「ここを登り切ったら小屋ですよ」、と言ってくれたが、標識等がないので登り切るにもあとどれ位かがわからんがな!と思いながら見上げると小屋が見えてきた。
到着は13:10ごろかな。予定より早めに着いたが6時間歩いて7合目か。この黒戸尾根は伊達じゃない。

七丈小屋第1小屋。出入口はこの扉から。
受付はここで声をかけ、中で記入。第2小屋の人はここで記入
雪を溶かして水を作っていた。

小屋の受付に行くと小屋番の花谷さんが対応してくれた。とても気さくな方で話しやすい。
七丈小屋は第一小屋と第二小屋があるが、コロナの関係か、この時期MAX24人の受け入れだ。この日は満室ではなく、僕らが泊まった第一小屋は10人だった。一人づつ仕切られ、敷布団、枕にはビニールが被せられていた。シュラフは持参だが、小屋内はずっとストーブで温められているので3シーズン用で十分だ。
ただし、トイレが外にあるので、日没後はヘッドライトが必要だ。まあ翌朝も早朝出発する方が多いので持ってこない人はいないだろうけど。
18:00に夕食。カレーライスと味噌汁、付け合わせの定番メニューだ。カレーライスはおかわり自由で花谷さんが一人一人にどうですかとおかわりを促していた。

カレーライスはお変わり自由。とはいえ2杯が限度でした。

食べ終わると花谷さんから明日の出発時間や注意点などアドバイスがあった。雪も柔らかくなっているので5時までには出た方がいいとのこと。周りでは3:30ごろに出るという方たちもいたが、狭い小屋では誰かが起き出したらもう寝れない。僕らは特に時間を定めていなかったので起き出した人達に合わせて準備することにして、20時消灯とともに眠りについた。

<2日目(3/21)>
窮屈でもないし、耳栓もしていたのでふつーに寝られるかと思ったが、あまり良く眠れない。そうこうしているうちにガサガサと準備の音も聞こえだしたので、起きることにした。
時刻は3:15。3:30の出発はできないが、八合目御来迎場から先はどこからでも日の出が見えるとのことだったので、急がず、騒がず準備した。
で、結局小屋を出発したのは4:15。当然暗いので、ヘッドライトに照らされるトレースを頼りに登っていく。空を見上げると月が見えたが、雲の関係かぼんやりしていたので、クリアーな日の出は期待できないような気がしてきた。結局日の出は高雲りでわからなかったが、二本剣に着くと視界も広がるととも雲海に浮かぶ富士山をはじめ、鳳凰山、北岳、間ノ岳が目に飛び込んできた。さらに上がっていくと遠くに北アルプス(槍の穂先も)が見えてくるなどその絶景に感動しきりだった。

鳳凰三山を背に登るmomo
二本剣と雲海に浮かぶ富士山
北岳、間ノ岳と南アルプスが続きます
八ヶ岳もくっきり
雷鳥の足跡らしいが、その姿を見ることはなかった

頂上まで斜度もあり、楽な行程ではなかったが、頂上から見える北アルプスから御嶽山、中央アルプスと続く山並は登頂しないと見ることができない景色だ。

真ん中に槍ヶ岳、左へと穂高連峰が続く
御嶽山
頂上はもうすぐです。左に仙丈ケ岳
さあ、momoもバテながらも最後の上りを頑張ります
久しぶりだぜ!甲斐駒さん

ずっと見ていたい景色だが、風が吹くと寒いので、ここでコーヒーでも、というわけにはいかず、小屋まで下山することにした。

下りも慎重に下りるmomo
雪はそれほど締まっていないので、部分的に踏み抜きそうなところもあった。ゆっくり確実に
下山は気が抜けてしまいがちだからでしょうか。最後まで気を抜かず進みます

8時過ぎに小屋に戻ると、花谷さんがお疲れ様!と出迎えてくれた。そんな”神”対応に感動してしまった。しかも顔と名前を覚えているのか、名前で呼びかけてくれる。そりゃあリピーターが多いのもうなづける。
朝食用に準備していただいた稲荷寿司弁当を平らげ、9時過ぎに小屋を後にした。

朝食用の稲荷ずし。おいしいので、一気に平らげた。
さようなら、七丈小屋
下るにつれて暖かくなり、さっきまでの雪の世界が嘘のようだ
この橋を渡って、終了です。

翌日が平日で天気も雨とのことだったからだろうか、途中登ってくる人とはすれ違うことはなかった。
下りは淡々と歩くだけだが、上りより多少はマシとはいえ、距離は変わらない。
13:30ごろ尾白川渓谷駐車場に到着した。

黒戸尾根から頂上に至るルートは確かに長いが、最近の山行にはない達成感を味わうことができた。



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Last updated  2022.03.27 11:46:45
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