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カテゴリ:住宅史
サヴォア邸(1931年) ル・コルビュジェ設計 上の写真は近代建築の3巨匠に数えられるル・コルビュジェの設計によるサヴォア邸です。ヨーロッパ建築ツアーなるものに9年前の学生時代に行って普通のカメラで撮影したものを再度デジカメで撮影しなおしてみました。サヴォア邸は、コルビュジェが主張した「近代建築の5原則」を具現しています。 <近代建築の5原則> 1.「ピロティ(支柱)」・・・家が空中に浮く様な表現が可能になりました。 2.「屋上庭園」・・・屋上に庭園を設置することにより、家の中の温度、湿度調節に寄与します。 3.「自由な平面」・・・鉄筋コンクリート技術がより自由な設計を可能にしました。 4.「水平に続く連続する窓」・・・室内は明るく開放的になりました。 5.「自由な立面(ファサード)」・・・支柱が壁から独立することで、建物の外観を構成する主要な立面を自由に設計することが可能になりました(カーテンウォール) 今の住宅に対する考え方とは違っていますね。これは1931年という時代背景が生み出した考え方です。近代とは産業革命以後で あらたな建築材料・構造である鉄とコンクリートを使いはじめた時代であり、様式建築に見られた職人の手仕事による装飾の排除を試み、民族の違いを超えた汎世界的な建築様式の樹立を求められた時代でありました。 現在はこの建物が建ってから76年が経ちました。機能的な住宅という面は近代から引き継がれていますが、地球環境その他を考えなければならない時代です。 このように住宅というひとつのカテゴリーをとっても歴史的にさまざまな変遷があります。期を見て少しずつでも復習の意味を兼ねて紹介できたらと思っています。 イタリア製ル・コルビジェ LC4シェーズロング(ポニースキン) 下段・真ん中の写真の椅子のレプリカです。 デザイナーズ家具Design ル・コルビュジェ スリングチェア 黒革 下段・左側の写真の椅子のレプリカです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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