久びさの小説経過報告。
ザッザッ…無表情な兵隊達が歩いていく。コンクリートというエンドレステープを歩いていく。兵隊という駒である、量産型Dollが歩いていく。人間と共に歩いていく。ある人形は、その手に人形の首を持って。またある人形は、縄で繋いだ生き人形を連れて。心なんてないから。量産型には『戦闘用のプログラム』という心しかないから。自分が何を手に持っているかも、分からない。何故、繋がれた人形が憐れみの目で見るかも分からない。否、疑問にも思わないのだろう。全ては予想通りに、想定内で終わった。処刑場は裏都市を制圧した。ただのグロテスクで残虐な大衆劇。この事態に捧げる一番の王道。それが結果だった。希望を一切排除した結果だ。狩りが始まり、裁きの時はやってきた。一人、また一人と、呼ばれていく。此処は、落雷を受けた処刑場の建物の中。機能しない唯の廃墟。一人の人形が、命を賭して破壊した場所。滅茶苦茶に。それでも、受刑者と執行人さえいれば…――――――――――――そこは処刑台となる。止まる事を知らない、それは殺人機能。また一人、消えていく。バルコニーに引っ立てられて、その先で目にするのは夥しい数の『ニンゲン』。聞こえるのは足元からの怒号と喝采。吹き上げていく、威圧感。嗚呼、人間なんてこんなものさ。そして、これを模倣して自分たちが創られたという事実。アンバラスな心のまま、殴りあいの世界を拳の強さだけで生きてきて。昨日消えたモノを弱さと名付け、今日を生きるモノを強さと呼んで。必死で駆け抜けてきた『今日』という日々も、もう今日で終わりを告げる。『一、処刑場の脱走 一、処刑場への反抗 一、処刑』「もういいッ!!」罪 に対する 罰 は 死。でもそんな罪なんて、いらない。自由を求めただけなんだよ。嗚呼、眼下に広がる景色が哀しい。繋がれた人形が、人間より人間らしく見える。沈黙。そう、殺されるのに。叫び囃し立てる人間とは対照的に、沈黙。でも分かる。人形達が沈黙するとき、心の中で泣き叫んでいる事を。『xxxxx、処刑台へ。』ほぉら、呼ばれた。『Dollの皆様、裁きの時はやって参りました。只今からDollの皆様の処刑を開始いたします。異端者には神の子による死を BLACK-MAILER』もうこのメールが送信されたときから、決まっていたことなんだ。すこしくらい、長く生きられたのかな?いい加減はやく書き上げてしまいたい…。