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鉱工業生産などを見ていても、製造業は『売れない在庫を減らすために減産している』ことが分かる。
このこと自体は非常に理性的な対応であり、経営陣がマトモなセンスを有している証拠と思われる。 さて、これまでの需要減少は、『お金がなくて買えない』というよりは『お金はあるけど買わない』ことによる影響の方が大きいのかな、という感触を持っている。 消費者が景気悪化を見込んで支出を減らしていることの裏返しであり、これまたセンスがいい。 今後の景気動向に関しては、『需要減少トレンドが、いつボトムを打つのか』という点にかかっていると言って差し支えないだろう。 失業率の上昇が予想される中では、『お金はあるけど買わない』から『お金がなくて買えない』に変わっていく消費者が増えていくと思われるので、一般消費者の需要回復は期待しにくい。 一般消費者の行動に関しては、ユニクロなどの低価格帯へのトレードダウンが期待できるくらいであろう。 一般消費者による需要回復が期待できない中では、政府による財政出動、企業による設備投資に期待するしかないが、トヨタ自動車が営業赤字に転落する世の中では、企業による設備投資は期待できない。 したがって、唯一期待できる需要は、政府による財政出動しかないわけで、最近の麻生政権はアタフタと予算策定に奔走しているわけである。 しかし、残念ながら既に日本政府は借金漬けであり、大規模な財政出動は期待しにくい。 むしろ、GDP成長率8%を死守したい中国政府や、なりふり構わぬ財政出動を掲げるオバマ政権に期待するしかない。 したがって、マクロ的な観点からは、中国・米国の財政出動の恩恵を受けられそうな企業、景気悪化により需要増大が期待できる低価格帯市場を得意とする企業が選択されやすい環境が継続すると見ておいて良い。 後は、加速し続ける需要減少トレンドに一服感が出てきた段階で、売られすぎている景気敏感株を買っていくチャンスを掴めば十分なのではないかと考えている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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