「ブレーキから煙が出ている。助けて欲しい」
昨日に引き続き、同じような故障の救援依頼。
「どこに居るんですか」
「奈良」
4、5年前から他所で修理をしているお客さんです。
朝早くて、どこにも連絡ができないから、困ってしまってこちらに掛けてきたようです。
日頃付き合いがなくても、困ったときだけ電話。
儲かる修理は他所に出して、儲からないのだけを回してくる。
トラックに乗って現場に到着。
エンジンは掛かるけど、何か動きが渋い。
サイドブレーキが固着しているのだろうか。坂道に止めているのに、ブレーキを解除しても全然車が動かない。
なんとかトラックに乗せて帰途につく。
今日は、ちょっといい車のナンバーの取得の日。
4ヶ月待って頂き、やっと見つけた車。
午前中にナンバーを取って午後から納車の予定だった。
それが急の仕事で、少し時間がずれ込んだ。
お昼前になってから、京都の陸運支局に到着。
パトカーやらなんやらと物々しい。何事だろうか。警官の数もかなり多い。
次々に入ってくる報道陣。事件だ。
ピストルを持った男が侵入。200万円を強奪。
危ないところだ。
予定が狂っていなければ、ちょうど強盗野郎と遭遇ってところだった。
帰ってきて、夕方に工場へと様子を見に行く。
「4輪ともブレーキが固着しています」
他所で車検に出しているからだろう。そこの店は、分解もせずに素通しの検査をしているみたいだ。
ちゃんと定期的に分解、交換していれば、このようなことはなかったはずなのにね。
車検を3回するほどの工賃をいただけたのと、拳銃強盗に遭遇しなかったことで、今回だけは感謝。