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2011.10.14
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「ぅぉあ~、、、よかった~~~~」

私をぎゅーって抱きしめてから、搾り出すような声で、喜びを告げるケースケ。私は、苦笑する。

「って、ケースケ。。分かってる?イエスって言ったわけじゃないんだよ?」

てか、むしろ、イエスの可能性1%なんだよ?

そう思いながら、言うと、

「分かってるよー。でも、0と1じゃ、全然違うって。それだけで、なんか、もー、すっげー、イエスに近づいた気がするし」

笑いながら言うケースケに、

「・・・過度に期待されてもプレッシャーなんですけど?」

にらんでいってやると、

「って、どんな思いでプロポーズしてると思ってんだ。プレッシャーくらい感じろよ」

そんな風にへっちゃらに返しながらも、私をアマク見つめ、

「愛してるよ」

言いながら、アマく口づける。いつもと同じように、確かめるように、何度も何度も繰り返されるアマいキスの合間に、ケースケは、何度も何度も繰り返す。

「愛してるよ、ミリ」

愛の言葉、アマすぎるキス、ただうっとり酔って漂う私に、ケースケは、

「俺、ほんとに、ほんとに、愛してるよ、ミリのこと」

何度も何度も繰り返してくれるケースケ。私はもう胸がいっぱいで、何も言い返せずにいたら、

「・・・なあ、ミリは?」

なんて、焦れたようにそんなこと聞くケースケ。可愛くて、つい、

「私?・・・愛、、されてるよ?」

なんて言っちゃうと、

「っんだよ~」

スネたように、またキスに戻ってく。また目を閉じた私のまぶたの裏に、窓の下の夜景の残像が残る。

『俺がどんな思いで、準備したとおもってんだよ。』

ケースケが用意してくれたサイコーのシチュエーション。いつから、考えてくれてたんだろう。殺風景な病室のパジャマな私を毎日見舞ってくれながら、きっと、この日のこといっぱいいっぱい考えて、静かに準備してくれてたんだ。それなのに。

・・・ねえ、ケースケ。私、愛されてるね。ほんとーに。・・・・なのに。。。ごめんね。

そんなこと、思った瞬間、また、涙が頬を伝う。

「・・・ミリ?」

すぐに気づいたケースケが、キスをやめて、抱きしめてくれる。

「どした?」

私は、胸にすがったまま、吐き出す。

「ごめんね」

「え?」

「ごめんなさい」

「何が?」

「こんなに愛されてるのに。こんなに愛してるのに。・・・・イエスって言ってあげられなくて。せっかくイロイロ考えて用意してくれたのに、、、プロポーズ台無しにしちゃって、ごめんね。」

イエスっていうだけで、ケースケの考えたサイコーのシチュエーションは完璧に完成したのに。

「・・・私が、・・・・私じゃなければよかったのに。」

「・・・何言ってんだよ?ミリじゃなきゃイミねーだろ?」

ケースケは、ゆるく苦笑して、私の涙を指でぬぐってから言う。

「いつか、ちゃんと、イエスっていってくれればいー。・・・待ってる」

・・・イエスって言う日。

そんな日が来るなんてこと、やっぱり私にはうまく想像できなくて、ただ小さく唇を噛んだ私に、

「そんな顔しねーで、今はただ、いつもどーり、保留って言ってくれよ」

優しくそういってくれるケースケのアマい声。重ねられたアマいキスとそのアマい瞳に、もういっぱいだった私は言う。

「・・・保留しても、抱いてくれる?」

「・・・って」

弱ったみたいな苦笑顔で、ケースケは、

「当たり前だろ?・・・てか、そのおねだり目。反則だよ」

そーいって、アマさよりアツさをました唇をくれる。キスしたまま、私を軽々と抱き上げて、ベッドに運んでくれるケースケ。そっと寝かせると、唇だけでなく、指先にも、手のひらにも、全部にたっぷりと愛情を載せて、ゆっくりゆっくりはじめてくれた。

けど、次の瞬間。

ケースケが不意に動きを止めて、

「あーーーー」

ってうめくように言う。

「なに?」

そう問いかけると、

「ミリが、こんないっぱいいっぱいなおねだり目するくらいなら・・」

そういってイタズラに笑って、

「イエスって言わなきゃ抱いてやんねー、って言えばヨカッタかな」

甘い笑顔でそんなこと。

「いじわるっ」

即座にそう言い返した私に、

「冗談だよ」

またアマクそういうその瞳にはアツい気持ちを湛えたまんまなケースケ。

・・・・自分だって、いっぱいいっぱいだったくせに。

そう思って、

「ていうかさー。そんなイジワルいうなら、もーいー」

って言って、体をよじって、腕から抜け出そうとしてあげる。

「ちょちょちょ、ごめ、うそ、うそ。俺がムリだから。俺がいっぱいいっぱいだから」

慌てるケースケがかわいくて、動きを止めて、ケースケを見上げた私。

・・・きっと、同じように、アツい気持ち隠し切れない。

ううん。

アツい気持ち隠そうともしないで。

ただ今は。

機嫌を伺うように私の瞳を覗き込むケースケが、それを見つけて受け取ってくれるのを待っていた。

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最終更新日  2011.10.14 16:44:25
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