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カテゴリ:CD紹介
今回は、以前、別ブログでやっていた企画を、このスペースを使って、やってみたいと思います。 別ブログで、ワタクシ・管理人が、“これは良い”と思った音楽アルバムなどを紹介するコーナーがございましたが、いろんな事情により、お休みしていました。 その間に、推している有名人のCDや映像作品などは、推し活の一つとして、買い続けておりました。その中には、アーティスト以外の分も、ごくたまにあるわけです。 で、ここ最近、かなり久々に、“これは良い!”と、ビビッと来た1枚に出会いましたので、ワタクシの(かなりの?)独自解釈と共に、紹介させていただきます。 ≪2024年 5月17日リリース≫ 「ホイップ」/後藤 輝基 さて、最近、このアルバムをずっと、音楽サブスクで、リピートしまくっております。 理由としては、この人の初の全国ツアーの大阪公演に参加するためでもありますが、何せ、このアルバム、よう出来てます。と言うか、ワタシが思う期待値を遥かに超える内容で、ビックリです。 改めて、基本情報です。 実は、2022年、後藤さんのソロ名義で、初のカバーアルバム「マカロワ」をリリースしました。こちらは、曲の一人称が“私”である女性アーティストを中心(本田美奈子さん、winkなど)に、プロデューサーである藤井隆さんが6曲選び、新たなアレンジで収録。 藤井さんのプロデュースセンスと、バライティーでは見ない後藤さんの新たな魅力を引き出した事が話題となり、インストアライブや、ビルボードライブツアーも開催されました。 そこから、約2年経過したのちに、リリースされたのが、この「ホイップ」です。 前回同様、藤井隆さんによるプロデュースで、今回は、曲の一人称が“僕”である男性アーティストを中心に7曲選び、それを新たなアレンジで収録。 タイトルの「ホイップ」とは、スイーツでお馴染みの「ホイップクリーム」から来ています。去年、後藤さん自身が、健康診断で断酒をすることになり、お酒が飲めなくなったと同時に、急にスイーツにハマり、特に、ホイップクリームが入ったスイーツが好きになったと。そんなエピソードもあり、このタイトルに決まったようです。 では、ここからは、あえて、後藤さんがアーティスト活動をする際に使う名前・“てるきん”と言う名前を使わせて頂き、ワタシの個人的見解と感想を入れながら、1曲ずつ紹介してまいります。 1、自由になって〔オリジナル:Selfish(1992)〕 まず、特筆すべきは、この曲で、まさかの姉弟デュエットが実現した事でしょうね。 オリジナルは、Selfishと言う男性バンドの曲で、デュエット曲ではないんですが、この曲をレコーディングするにあたり、藤井さんは、いの一番に、ある方にオファーしました。 てるきんさんには、お姉さんが2人いらっしゃって、今回、参加したのは、一番上の長女さん。元々、歌手志望で、てるきん少年にオーディション用の写真を撮ってもらったりして、本気で目指していましたが、その夢は叶わず、現在は別のお仕事をされていて、結婚し、お子さんもいらっしゃるそうです。 2年前、弟(てるきんさん)のアーティスト活動を知り、ライブも行って、自分の事のように喜んでいたそうで、その話を藤井さんが覚えていて、熱烈にオファーをし、実現しました。 レコーディングでは、お姉さん(アーティスト名・YOKOさん)が、かなり練習をしてくれた事に、藤井さんが感激したと。 いくつかのメディア出演でもありましたが、まず、CDをかけて、一番最初に聞こえてくるのが、てるきんさんのお姉さんですからね(笑)。 一瞬、戸惑いましたが、程なくして、サビで、一気に心をガシッと掴まれまして、正直、鳥肌が立ちました。さらに、後半のフェイク。これを聞いた時に、 “凄い才能を持ってる姉弟やなぁ~。” と、思っちゃいました。 2、スローなDanceは踊れない〔オリジナル:アイリーン・フォーリーン(1985)〕 5月 8日に、各種音楽サブスクで先行配信されていました。 オリジナルは、アイリーン・フォーリーンと言うロックバンドの曲で、TBS系ドラマ「’85年型家族あわせ」の主題歌。 今回のアルバムで、ぜひ、てるきんさんに歌ってほしいと、藤井さんが最初に選曲。都会的なアレンジの曲の主人公にてるきんさんがなりきるのが、藤井さん的に楽しみだったと。 この曲に限らず、藤井さんのレコーディングスタイルとして、藤井さんがわりと漠然とした曲のイメージをてるきんさんに伝えるんだそうですが、てるきんさん自身、あまりよく分からなかったようで。それでも、“分かりました”と、あえて言うてたみたいです(笑)。 そんなレコーディングスタイルでありましたが、作業は意外とうまくいっていたようで。 この曲の感想としては、リズムの歯切れの良さが心地よく、それがてるきんさんのボーカルの良さのスパイス的な役割になっていて、耳障りが良いです。 3、想い出にかわるまで〔オリジナル:スターダスト・レビュー(1985)〕 オリジナルは、ベテランバンド・スターダストレビューの’85年リリースの6枚目のシングル。 スタレビは、ワタシ的には、KANさん経由で知り、そこから、ワタシの推しアーティストさんとのセッションや絡みも多数あり、個人的には、身近なバンドです。 もちろん、いくつか代表曲も知っていますが、この曲は知らなかったので、まず、サブスクで、オリジナルを聞いた上で、どうアレンジしてくるのかが、非常に楽しみでした。 そして、今回のレコーディングでは、この曲を作った、スターダストレビューの初期メンバーである三谷泰弘さんがピアノとコーラスで参加(現在はソロで活動)。 最初は、三谷さんに対して、躊躇していた、藤井さんでしたが、後出しじゃんけんのように、いろいろお願いしたそうです。 レコーディングでは、てるきんさんが気持ちよく歌っていると声を張ってしまう為、それが出ると、かなり言われたようです。 個人的なイメージとして、PVの影響かもしれませんが、街を闊歩するような軽やかな感じなので、聞きながら、街をゆったりと散歩するのに、丁度良いテンポとテンションです。 4、はじまりの予感 ~あなたを見ているから~〔オリジナル:安藤秀樹(1992)〕 オリジナルは、シンガーソングライター・安藤秀樹さんの’92年リリースの18枚目のシングル。ローソンのCMソングとして、タイアップもついていました。 前作の「マカロワ」でセレクトされた曲の内容や雰囲気にはない、かなりストレートなメッセージ色のある1曲で、これも、予め、サブスクなどで、オリジナルを聞いて、こちらを聴きました。 イントロはなく、低いキーから曲がスタート。アレンジとしては、藤井さんが“ライブを意識したアルバム”を地でいく感じのバンド映えしそうなアレンジ。 レコーディングの際、てるきんさんは、“どう歌っていいか分からんかったランキング上位”と言うくらい、今まで、あまりこういう曲を聴いてこなかった為、迷っていたそうですが、この曲が持つ“芯の強さ”や“僕の事を信じてほしい”と言うメッセージが、ガンガンと伝わってきました。 迷いがあったわりには、てるきんさんのボーカルの真の部分が、うまく引き出されているように思います。 5、逃げたりしない〔オリジナル:To Be Continud(1994)〕 オリジナルは、現在、俳優としても活躍されている、岡田浩暉さんが所属する音楽ユニット・To Be Continuedの’94年リリースの10枚目のシングル。TBS系ドラマ「E.T!」主題歌。 To Be Conは、ダウンタウン・浜ちゃんが出演していたドラマ経由で知っていて、近年、活動を再開した事も知っていたので、この曲はもちろん知っていました。 今回、セレクトされた曲の中で、一番テンポが速い上、岡田さんの熱量のあるボーカルが特徴的なこの曲をどうアレンジするのか、「想い出にかわるまで」に続いて、楽しみにしていた曲でもありました。 で、いざ、聴いてみると、曲が持つスピード感はそのままに、シンプルなアレンジで、ボーカルは油をそぎ落とした感じになっていました。今回、OKテイクにならなかったものは、クセが強かったようで、レコーディングスタッフさんも、“(クセが)出過ぎてます…”と言うくらい、クセが強かったようで(-_-;) ただ、この曲、ライブツアーでは、かなり盛り上がりそうな1曲だと思います。 6、REALITY〔オリジナル:リチャード・サンダーソン(1980)〕 今回の収録曲のラインナップを見て、サブスクなどで、オリジナルを聴いてみようと検索をかけておりまして、この曲を調べた際、 “えっ?洋楽??” と、意表を突かれました。オリジナルは、リチャード・サンダーソンさんの曲で、1980年の映画「ラ・ブーム」の主題歌。 ここで、まさかの洋楽チョイスにビックリでしたが、てるきんさんも、 “なんで、僕に英語詞の曲を歌わせたかったのか、さっぱり分からない” と。レコーディングの際、てるきんさんは、“ある程度イメージして臨むけど、この曲に関しては、何もプランはなく、丸腰状態で臨んだ”そうで。 そんな状態でレコーディングスタジオに入ると、予め、藤井さんがオリジナルから歌詞を聞き取って、カタカナで書かれた歌詞カードが準備されていて、最初はそれを見ながら、レコーディングしたとの事。で、やっていくうちに、この歌詞カードではやりにくい事に気付き、英語詞も多少見ながら、レコーディングを進めたそうです。 個人的には、やはり最初は、(推しのアーティストさんの影響で、洋楽も少し聞くので)発音が気になってしまって、入ってこなかったんですが、ロングインタビューなどで、藤井さんが、“カタカナ英語で歌う、てるきんが見たい”と言う要望だったことから、“そうか。だから、あえてのカタカナ英語だったのね。”と、納得しまして、現在は、発音は度外視で、曲の浮遊感を楽しみながら、てるきんさんのカタカナ英語を楽しんでおります。 7、てぃーんずぶるーす〔オリジナル:原田真二(1977)〕 オリジナルは、シンガーソングライター・原田真二さんの’77年リリースのデビューシングル。 実は、てるきんさんのアーティスト活動のキッカケは、同じ原田真二さんの「キャンディ」をカラオケで歌っていたのを、藤井さんが見て、感激したのがきっかけだそうで。 そのきっかけとなった「キャンディ」ではなく、この曲をチョイスした、藤井さんの選曲センスも流石です。 レコーディングでは、歌は声を張るもんだと言う考えがあったてるきんさんに対し、藤井さんが“囁くように歌ってほしい”と、真逆の要望があり、“そうかなぁ~”と思っていたそうですが、出来上がりの音源を聞いた時に、その真意が分かり、納得したそうです。 声はあまり張ってませんが、後ろのオケのアレンジを、かなり大胆に変えてます。それでも、違和感は全くないです。 …てな感じで、かなり個人的な見解と感想を入れながら、紹介しましたが、いかがでしたかね? 長年、芸人さんの曲や、推しの芸人さんのアルバムなどをいろいろ聞いてきたつもりですが、これまで聞いてきた芸人さんのアルバムの中で、個人的には、三本の指に入るくらいの良い作品で、ワタシが思っていた期待値の遥か上でした。 現在、各種音楽サブスクでも聞けますが、余裕がある方は、CD盤でも聴いてもらえると良いかと思います。 今回は、音楽アルバムでしたが、これからも、音楽に限らず、良いものがあれば、このコーナーで紹介してみたいと思います。 長くなりましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年06月16日 17時18分02秒
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