21代雄略(ユウリャク)天皇の 即位する前の話です。
雄略天皇と いとこの オシハ王は 狩りに行きました。
雄略天皇の お付きの者は 雄略天皇に
「オシハ王は ちょっと偉そうにしてますね。」
と言いました。
「私も 気に入らないと 思っていた。邪魔なやつだし、
いっそ殺してしまおう。」
怖い人ですね。
自分は甲冑を着込み 獲物を 狩る振りをして
オシハ王に矢を放ち 八つ裂きにしてしまいました。
やっぱり、暴君だ。
父を殺された オシハ王の子供たちは 殺されるのを恐れ
播磨の国のシジムと言う家に 身を寄せます。
長い年月 二人は 牛飼い 馬飼いとして 隠れ住みました。
ある日
雄略天皇は ある豪族の家の屋根を 見て
「なんと、生意気な! 我が宮殿と同じ飾りがある。
この家は 焼いてしまえ!」
と言いました。
家の者はたまりません。
「どうぞ、おゆるしを。。。。。お詫びに この犬をお持ちください。」
豪族のくれた犬は 白い布を着て 綱をつけた
変わった白い犬でした。
「これは 気に入った。今回は許してやろう。」
この犬は 婚礼の引き出物にしました。
ある日
葛城山は 天皇一行が 上っていると 同じように
立派な着物を着た 一行が山を登って来ました。
「この国に 私しか天皇はいないのに あの者たちは誰だ。」
すると あちらの者も
「この国に 私しか天皇はいないのに あの者たちは誰だ。」
と、
「頭にきた! 矢で討て!」
矢を構えると あちらも 同じく矢を構えました。
「名前を 名乗ってから 討ち合おう。」
雄略天皇が言うと
「葛城の一言主大神じゃ。」
天皇は神様に会ってしまったのでした。
天皇一行は衣を脱いで 一言大神に献上し
山を降りたそうです。
雄略天皇は 124歳で崩御しました。
長生きでしたね。
つづく
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牛飼い 馬飼い になった 二人の皇子
次に 出てきます。
雄略天皇は 宋書の中で 倭の五王 倭王武と書かれた人物と言われています。