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テーマ:徒然日記(23454)
カテゴリ:身辺雑記
「ちょっと話があんねんけど」 嫁がこう切り出す話は大抵ロクでもないと相場が決まっているのだが、次にその口から 出てきた言葉は少々意外なものであった。 「お墓買わへんかって言うてくれてはんねんけどどうする?」 毎度のことであるがうちの嫁の話には前置きというものがほとんどない。 為にいつも嫁の話のペースに呑まれてしまって、気付いたら取り返しのつかない決定が 下される、ということがままあるのである。 「お墓って実家のじゃなしに俺らの?」 寝耳に水、というか今までまったく考えもしなかったことだけに面食らう。 要するに嫁の母方の実家が古くからの地元の一族で、その身内だけしか入れない墓地を 管理している親戚が相当なお歳で、敷地も残り少ないし、不謹慎な話であるが生きてる内 に申込だけでもしておいたらどうか、という話だそうである。 その墓地自体は嫁の実家からもそう遠くない場所であり、結婚以来、毎年一回はお参りに 行っているのでよく知っている。 閑静な住宅街のど真ん中に、突如として現れる小山のような共同墓地で、周りの家どころ か、道ができる前からそこに存在していたらしい。 家の近所には大規模な霊園があるのだが、単純に山を奥へ奥へと削って造成に次ぐ造成を 繰り返した為、最新の区画へ行こうとすればちょっとしたハイキング気分を味わうハメに なるものである。 無論、いずれは其処へ・・・と考えたことなど一度もない。 大体マンションのローンすらようやく残り30年を切ったばかりで、車のローンもあと3年 残っているのに、いつ入用になるとも知れぬ墓を買うという発想自体がおかしい。 でもまぁ値段も安いし、管理費もタダだし、行きやすいしで条件的にはマイナス要素は ひとつもないと言っていい。 別に今すぐお金が必要なわけでもなく、とりあえず場所だけキープしておいて、適当に 時期をみて準備すればよい、とのこと。巻き石も当面先でよく、それも地元の知り合いに 頼めるという。 そんなこんなで先日の連休に早速実地検分・・・と言うか場所は知っているので区画の確認 に同行することになりました。 嫁の祖父の弟なる人物が現在の管理人で、齢80は過ぎているはずだが、安定感に欠ける サンダルを無造作につっかけ、急な斜面を何ほどもなく登っていく。普段運動不足でロク に歩きもしない嫁は早くも息が上がっている。 嫁の実家のご両親の敷地の隣に、約一坪の範囲を適当に計り、ビニールテープで区切って 作業は終了。 何だかあっと言う間に墓を買うということになってしまったw まぁ何というかですね、私の中で真の大人の条件のひとつに「冠婚葬祭に通じている」 というのがありまして、取り分け法事だとか葬式だとかを仕切ってようやく一人前、 みたいなイメージがあるんですね。 で、一足飛びに墓ですよ。我ながら大人になったもんだと思いますw 実は私の両親(と言うより親父が勝手に)は、親父の田舎の敷地に自分の墓の整地代だか 区画代だかを支払っているらしいのですが、かねてから田舎嫌いの私は、そんな処に墓を 建ててもお参りにはいかんぞと公言しておりまして、絶対確定のことかと思いきや先日 その話を両親にしてみれば分骨しても構わんとの事。 急遽私の両親と共同で、みたいな話しにトントンと進み、この勢いだともうボーナス月に は支払っていそうな、そんな雰囲気であります。 それにしても、大人って面倒くさいなぁ・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 6, 2012 10:00:55 AM
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