カテゴリ:本
じわじわと愛読書になりそうな本、
精神科医である春日武彦氏著書「何をやっても癒されない」の紹介。 タイトルだけ読むとなんか重そう~って感じだけど、そんなナルシチズムに溢れた本ではありません(笑) ナルシチズムで思い出したけど、江国香織さんの「号泣きする準備はできていた」を本屋で見た時はちょっと寒気したなぁ。。 あのタイトルってまさに自分に酔ってるよなぁと思う。ま、いいんだけど。 こういうのに、異常に拒否反応をみせてしまうスティングです。。 シニカルかつ、先生の嫌味のない頭の良さ?が出てて読んでて面白いし、興味惹かれるエピソードがたくさん出てきました。 「何をやっても癒されない精神科医」 私は昔から世間では気分転換になるとか楽しいとされている場面であっても、ちっとも心が晴れやかにならなかった。 旅行に出かける時の朝。なぜか後悔したくなるような不安な気分に襲われる。仕事を途中で放り出していく罪悪感、経済状況に見合わぬプランを立ててしまった後ろめたさ、ただなんとなく悲しくて取り返しのつかないことをしそうになっている心細さを覚えてしまう。 映画やコンサートで感動しても、帰り道はその感動に見合うだけの寂しい気分に陥る。 子供の時代の躾られ方や、育てられ方に、そのようなすさまじい感情の根が横たわっている気がしないでもないが、とにかく今もってこの慢性の不安感や後ろめたい気分は改善しない。 恨みや腹立ちの種も尽きず、憎い相手の名前を書いて皿を割る程度では、よけい自分が惨めになる。そんな負け犬の遠吠えにすらならないことをして、本当にストレスが解消できるのかと不思議に思わずにはいられない。 気持ちが高揚するどころか、かえって自己嫌悪に陥ってしまいそうな気がする。ただし、ハッピーな気分と程遠い心性だからといって、生きるに値しない人生を送っているかどうかは別問題である。 皿を割っても晴れ晴れとしないタイプの人は、充実感や達成感を似てその代用とするしかない。まことに損な話だが、CMの登場人物そのままニコニコ顔でバカンスを満喫することは出来ないように生まれついているのである。 観光地にいる誰もが極楽気分でいるわけではない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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