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カテゴリ:つぶやき
気まぐれ更新の教育ニュース観察日記さん、いつも刺激的な記事をありがとう! です。
コミュニティ・スクールにおいて学校運営協議会と校長の意見が対立することが少なくないってことで。 んー、これ、学校運営協議会(地域や保護者)サイドはしっかり勉強してるのかなぁ? はっきり言って、いま、学校が独自にできることなんて、ものすごく限られているよね。「特色ある学校づくり」とか言っても、教科ごとの時数はほとんど動かせないし、教員の数はきっちり決まってるし。そもそも、公立の学校にそんなに「特色」って必要なの? なんてわたしは思っちゃう。 たとえば「ウチは英語教育に力を入れて取り組みます」とか言えば、かなりの保護者が喜ぶだろうとは思う。でも、どこかに力を入れれば、そのぶんどこか力を抜くところもどうしたって出てくるんだよね。それどこにする? 国語? 算数? 体育? 総合学習?(ま、たいていの保護者はこれって言うんだろうな)。 まあいいや。総合学習削って、英語に力を入れることにしよう。で、それ誰が教えるの? 今の日本人先生にやってもらう? もし、ネイティブの先生呼ぶとしたら、そのぶん、誰かを減らさなきゃいけない。えーと、総合学習は学級担任の先生がやってたんだけど、ネイティブの英語教師となると、どうしたって教科担任だよね。小学校の場合、教科担任なんてほとんど存在してないでしょう。いきなり難しいなぁ。神戸だと音楽選科とか図工選科の先生いるから(このへん、自治体によって違う。よそだと、音楽や図工も学級担任が教えて、そのかわり教科主任がいることが多いのかな?)、そこを削るのかな? ここまでの段階で、現状の制度ではかなり無理。近い将来、教科ごとの授業時数が「最低限これだけ」って規定になれば、時数のほうはそれなりに弾力的に運用できるかもしれない。でも、教員の数となると……。よっぽど豊かな自治体なら可能かなぁ。 でも、問題はそれだけじゃないよね。ある小学校が英語教育に力を入れたとしても、その子どもたちが進学する中学のほうで、受け入れ体制どうなってる? 一小学校一中学校の校区ならいいけど、複数の小学校からひとつの中学に集まる場合、やっぱりイチから英語教えなきゃなんないよね。小学校で頑張って英語勉強して、中学行ったら「そんなのもう知ってる」な授業を受けることになっちゃう。これの解決は難しいぞ。教科ごとの習熟度別クラス編成? 不可能じゃないけどさ。 とりあえずひとつの小学校だけが頑張って「特色」出しても、いまイチぱっとしないってことだよね。まずは小中連携をどのようにするか。そのあたりから探っていかなきゃ、だ。できるかなぁ? 公教育は何を目的とし、その目的達成のためにどのような形であるべきか。難しい。文科省が定める学習指導要領はミニマムスタンダード(すべての児童・生徒に最低限これだけは教えろ、って縛り)になっちゃって、授業時数のほうも教科ごとの最低限規定になっていく気配。 それぞれの子どもたち、進度に応じた学習ができる前提条件は整えました。上積みの勉強は学校ごと、子どもごとに柔軟にできますよ。そういうことだよね。 で、誰が、いつ、それを教えるんだろう? たとえば一学年一学級の学校。担任の先生6人。校長と教頭。あと、加配の先生がまあ一人かな。校長教頭までフルに使ったとして、30人ぐらいの子どもたちを1.5人の教員で教えるわけだ。子どもたちの進度に応じたきめ細かい指導、できると思う? わたしは無理だと思うよ。 もちろん、先生をよぶんに雇ってもいいんだよね。給料誰が出すの? 県教委? 市教委? どこか特定の学校にだけジャブジャブお金出せる? 難しいと思うなぁ。税金投入して公立のエリート育成校みたいの作るって、社会のコンセンサス得られるの?(と書いて、すでに世の中はそういう方向に動きつつあるような気もしてきたりして。ヤだなぁ……) うん、「市町村ごとの特色ある教育」は不可能じゃないよね。豊かな自治体なら豊かな教育。貧しい自治体は最低限の教育。そういうこと。わたしにはあんまりいいと思えないけどさ。 あ、お金を使わなくても「保護者や地域の教育力を活用」って手があるよね。文科省も「それgood!」って言ってる。英語できるお母さんたくさんいるし、有償ボランティア程度のお手当てで教えてくれる人、いるだろうね。小学校の算数ぐらいだったら、わたしだって分かる。 これはいいと思う。進度ごとに少人数学習させるなら、これしかないような気もする。ただし、地域・保護者の有志、週に3時間ほどと、たぶん準備や勉強にその数倍の時間を投入する覚悟をしなきゃいけない。そんな覚悟を決めた人が、一クラス一教科ごとに1,2人いればいいんだよね。もっといればなおよし。ウチの学校だと、最低100人ぐらいかぁ……。無理じゃないような気もする。 でも、やっぱりミニマムでいいです! って学校、少なくないだろうね。 ってことは……自治体が定めるミニマムを、できるだけ高いレベルに持っていくよう行政に求める。保護者としては、そういう方向で要望を出し続けるのが最善ってことになるんだろうか。 なんともまとまりのないつぶやきでスンマセン、でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月21日 02時24分56秒
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