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カテゴリ:つぶやき
PTA的にはすっかりお休みですので(って、メールや電話のやり取りはあれこれあるんですけどね)、もうちょっと小学校での英語教育について考えてみたいと思います。
いろんなサイトを見て回っていると、小学校での英語教育を推進する側として「保護者と産業界」ってのが上がっています。 産業界は25年以上も前から小学校での英語教育を要望していたようです。で、たとえば日本IBMの会長が昨年の国際教育フォーラムで『小学校から英語を取り入れた教育を実施し、大人になったら英語でのコミュニケーション力を武器に世界で活躍する人たちが5%でいいから欲しい』などとおっしゃっています。 これを聞いて、わたしはまず、5%のための教育を義務教育でやんなきゃいけないの? とか思うわけです。ま、これは難癖みたいなもんで、ホントは“小学校から英語教育やっても、英語でのコミュニケーション力で活躍できるようになるのはせいぜい5%”って言いたいんですよね、たぶん(これはこれで大いに問題だけどさ)。 さらに言うと、“英語でのコミュニケーション力を武器に世界で活躍する”ってのがどうもイメージできなかったりするんです。前にも書いたように、わたしは自分のことを“英語のプロ”ではなくて、“日本語のプロ(それも特定ジャンルに偏った)”だと思っています。わたしが武器にしているのは、SFやゲームの大量の知識であって、英語の能力じゃないんです。 で、そういうイメージで、“英語でのコミュニケーション力を武器に世界で活躍する”人って考えると、『通訳(それも、あまり専門的な知識を要しないレベル)』とか『現地添乗員』とか『英米人のお嫁さん』とか、どうも産業界が求めるような人材と激しくズレちゃうんですよね。 日本IBMの会長さんとしては、社員がみんな英語喋れりゃ便利だとは思うだろうけれど、ホントのところ英語がメインウェポンの人材なんてイラネ、じゃないのかなぁ? いやさ、他の武器をしっかり持った上で、さらに英語もペラペラ喋れりゃ、そのほうがいいに決まってますけどね。でもさ、仕事で武器にできるほどの能力って、そうそう簡単に身につくもんじゃないでしょう? 英語できっちり商談できるレベルに達するには、学校で週に2、3時間やったところでまったく焼け石に水じゃないのかなぁ……。 で、わたしとしては、現行の中学3年間で身につけさせようとしている英語のレベルって、けっこう合理的かな、とか思うわけです。 文法中心の週3時間の学習。辞書を引きまくれば、そこそこの英文の大意を掴むことができるようになるはず。それは、インターネットが一般的になって、ちょっと調べものしているとすぐに英文のサイトに行き着いちゃう現代の子どもたちみんなが、身につけておいて損のないレベルとして妥当かな、って。 もちろん、中高6年間英語を勉強して、さっぱり身につかない人があまりにも多いという現状は放置してちゃいけませんよね。無駄多すぎ。で、現行の作戦があまりうまく行っていないってなら、その作戦を拡大する(前倒しして総時間を増やす)ことよりも、作戦全体を見直すほうが緊喫なんじゃないのかなぁ?(見直しの中には、小中高リンクさせた英語教育、なんて選択肢もあるだろうけれどさ) まあ、わたしは産業界のことさっぱり知らない、マイナーな職業なので思いきり「ズレテル」可能性はあるでしょう。もしかすると、今の日本でまともな就職しようとしたら、英会話能力が必須なのかもしれません。どなたか実業界の視点からそのあたり教えていただけませんでしょうか?(日本人の大半に英語能力が必須だとしたら、小学校うんぬんよりも中高の英語教育の見直しを先にすべきだとは思いますけれど……) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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