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カテゴリ:つぶやき
いくぶん古い話になっちゃうんですけれど、産経Web【教育を考える】の9月4日付け記事、『安部政権でこうなる 首相主導で教育再生』(これ)を読んで、目が点になっちゃいました。
選良のみなさん(それも次期首相の側近と呼ばれる方々)が、ここまで極端(とわたしには思える)な主張を堂々とできちゃう国だったんだ、ニッポンって。 全文を読んでいただきたいんですが、わたしが特に極端だと思う部分をピックアップします。 この記事は、「新政権に何を期待するか?」というシンポジウムにおける、下村博文衆院議員、山谷えり子内閣府政務官、稲田朋美衆院議員の主張をまとめたものです。 ――――以下引用(中略多々あります)―――― ≪下村博文衆院議員≫ テーマは10くらいあるが、例えば、子供たちに、1人で生きているのではなく、社会みんなで助け合って生きているのだと実体験してもらうために、奉仕活動、ボランティア活動を必修化しようという案がある。 高校卒業は3月だが、大学入学は9月にする。半年のブランクのうち3カ月間は、介護施設などで奉仕活動をしてもらい、その経験がなければ大学に入学させない。 私は文科政務官をしていたが、文科省にも共産党支持とみられる役人がいる。官邸機能の強化には、省庁の局長以上の人事については官僚ではなく政治が任用することが必要だ。 ≪山谷えり子内閣府政務官≫ ゆとり教育は「ゆるみ教育」になっている。中学の英語の必修単語を507から100に減らした。学力が落ちるに決まっている。 カリキュラムを実態に応じて見直すことができるのは、文科省ではなく官邸にきちんとした集団を作ることによって初めて実現する。 ≪稲田朋美衆院議員≫ 真のエリートの条件は2つあって、ひとつは芸術や文学など幅広い教養を身に付けて大局観で物事を判断することができる。もうひとつは、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があることと言っている。 そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない。 それから、若者に農業に就かせる「徴農」を実施すれば、ニート問題は解決する。そういった思い切った施策を盛り込むべきだ。 教育基本法に愛国心を盛り込むべきだ。 ――――引用終わり―――― いくらなんでも、こうした主張がそのまま実現されるなんてことはありえないと思うんだけど、もし、実現したとしたら。 教育の中身を、選挙という、ほんの数年という短いスパンで行われる「人気投票」に委ねることになっちゃうわけで。 教育は現政権にがっちりコントロールされ、現政権が「正しい国民」と感じるような人間を生み出すための教育が行われて。さらには「教育」の名のもとに、現政権が「これをするべき」と感じる労役が課されるってことだよね? (国立大学という、最高の学問を学ぶ場に入るための選抜に、「現政権が指示した労役に唯々諾々と従う人物であるかどうか」という項目が加わるんだもん)。 んー、こうした主張にシンパシーを感じる人がいるのは理解できなくもない。これが実現すれば、政府のやることに文句言う人減るだろうし、国民みんなが同じような思想に統一されて、社会としても安定することでしょう。 んでもわたしには、違和感が強すぎます。教育って、「何が正しいのか、何が間違っているのか、社会はどうあるべきか、自分はどうあるべきか、自分は何をなすべきか」ってのを“自分の”頭で考えることができるようになるためのツール、だと思っているから。 他者の意見も尊重しつつ、自分の意見も主張し、すりあわせ、妥協点を探り。そういう営為を『メンドクサイもの』として切り捨てようとする主張に思えちゃいます。 * * * * * * * * * * * 今日はクラブ活動に行ってきました。PCクラブで電子メールのやり取りを指導。 「知らない人からメール来てたらどうする?」とか聞くと、みんな「そのまま捨てる」の回答。 正しい。とても正しい。 んでも、ダメだと分かっていても、面白そうなタイトルのメールはつい開けちゃう。そのまえに必要なデータは全部バックアップ取っておく。 そんなのがいいなぁ、と思うかいちょーでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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