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2006年09月20日
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カテゴリ:つぶやき
 今日は「PTA電話相談室」な感じで、本部のメンバーや、お隣の小学校の役員さんと喋っておりました。
 初めてだと、いろいろ分かんないことあるよね。
そう難しく考えることないんだけどなぁ。相手するのも、同じ保護者仲間や先生。構えることないよ。
 と、6年目の余裕で答えてしまうわけですが、1、2年目のことを思い出すとわたしも……(赤面)。
 自然体で行きたいもんです。

* * * * * * * * * * *

 さて、自民党第21代総裁が粛々と決まりました。
 この方が、日本をどんな方向に導こうとしているのか、よくよく言動に気をつけていきたいと思います(最初の記者会見は、あいかわらず当たり障りのないものでしたね)。

 引き続き「美しい国へ」を読んでいきます。(はじめての方は9月18日の日記の注意書きを読んでください)。

 ようやく第一章が終わりに近づいてきました。
 ここまでに、父、安倍晋太郎に関するエピソードの紹介と外交に関する心構え、自民党の下野と政権復帰のおはなし、自民党の政権復帰後、党の理念や綱領を見直した際に「自主憲法の制定」を党是とするかどうかで闘ったことなどが書かれています。

 そして、
「わたしが政治家を志したのは、ほかでもない、わたしがこうありたいと願う国をつくるためにこの道を選んだのだ。政治家は実現したいと思う政策と実行力がすべてである。確たる信念に裏打ちされているなら、批判はもとより覚悟のうえだ。」
という文章に続いて、第一章の締めくくり。

●たじろがず、批判を覚悟で臨む
(古今東西の政治家の中で、もっとも決断力に富むとチャーチルを評価し、彼のエピソ-ドに続けて)
「チャーチルは若い頃から、すぐれた伝統と文化を持つ大英帝国の力を維持するには、国民生活の安定が不可欠だと考え、社会保障の充実を唱えてきた。安全保障と社会保障――じつはこれこそが政治家としてのわたしのテーマなのである。
 確たる信念をもち、たじろがず、批判を覚悟で臨む――あらたな決意だった。」


*もちろん、政治家が自分の重視するテーマを持っていていいのです。
 安全保障と社会保障ですね。とても大切だと思います。
 安倍さんはかねてより安保条約が片務的であることを問題にし、双務的であるべきだ、集団自衛権が発動できるよう憲法を改正すべきだと主張してきました。そうした方向で、「批判はもとより覚悟のうえ」「確たる信念」で政策を実現していくつもりなんでしょう。

 それにしては、総裁選に向けての政権構想では、
『「世界とアジアのための日米同盟」を強化させ、日米双方が「ともに汗をかく」体制を確立。経済分野でも同盟関係を強化』
という、なんとも意味不明な言い回し。
 とても、「批判はもとより覚悟のうえ」「確たる信念」を持っているように見えません。
 まあ、ご自身の信念の正しさを検証しようとしたり、他者の信念を尊重したりする態度はこれまで微塵も感じられませんから、それでもいいんでしょう。
「わたしは正しい。正しいことをやる」という姿勢を貫くのであれば、国民の理解を得ようとすることなんてほとんど無意味ですもんね。

 にしても、チャーチルが維持しようとした大英帝国、そのあとどうなっちゃったかぐらいはご存知でしょうに。たぶん、チャーチル以降の為政者が「闘わない政治家」だったんでしょう。
 で、かつての大英帝国のような、明確な階層社会をわたしたちニッポン国民が望んでいるかどうかは、安倍さんは聞いてくれないんだろうなぁ……。
(社会保障については、おいおいと)


★第二章 自立する国家
●わたしが拉致問題を知ったとき
「にもかかわらず(引用者注:拉致という、わが国の安全保障にかかわる重大問題が明らかになったにもかかわらず)、外務省の一部の人たちは、拉致問題を日朝国交正常化の障害としかとらえていなかった。相手のつくった土俵の上で、相手に気に入られる相撲をとってみせる――従来から変わらぬ外交手法、とりわけ対中、対北朝鮮が以降の常道だった。つねに相手のペースをくずさないように協力して相撲をとれば、それなりの見返りがある。それを成果とするのが戦後の外交であった。」



*安倍さんが自慢できる(唯一の?)拉致問題というテーマですから、勇ましいのは当然でしょうか。
 このあと、こうした「相手のつくった土俵の上で、相手に気に入られる相撲をとってみせる」外交を批判していくわけですが、それはそれでいいと思います。独立国家だもんね。相手の言うがままじゃ外交なんて言えないよね。

 えと、岸信介さんは、アメリカに対して、相手のつくった土俵から出て相撲を取ったのかな?
 安倍さんは、これから、アメリカに対して、「相手に気に入られる相撲」なんて取らないんだよね?

 とてもそうは思えないんですけれど……。

 まあ、北朝鮮や中国に対する外交がいまひとつだったのはその通りだよね。で、それを批判するのにこうした理屈(?)を持ち出しておいて、対アメリカでは忠犬みたいな態度だと、どうも理屈に弱い、あいかわらず情緒だけの人なのかなぁ、なんて感じてしまいます。

●国はわたしたちに何をしてくれるのか
「国民がパスポートをもつことによって国家の保護を受けられるということは、裏を返せば、個々人にも、応分の義務が生じるということでもある。
 たとえば、タックス・ペイヤーとしての義務を果たす。一票の権利を行使する。自分の住む町を含めた公共に奉仕する――個々人がそうした役割を担わなければ、国家というものは成り立っていかない。」


*この文脈で「義務」というコトバを使っていいわけ?
 安倍さん、コトバには敏感なのかと思っていたけれど、これはちよっとヒドイような。
「一票の権利を行使する」ことが、国家に対する「応分の義務」って読めるんだけど。
 いやさ、「義務」というコトバで、こうした“良識のある大人なら当然やるべきこと”を表現するのも可能だとは思うけれど、この文脈で、政治家が「義務」というコトバを使っていいとは思えない。
 んー、全体に具体的な主張に乏しい、情緒的な内容の本だと感じ始めていたけれど、言葉遣いまで情緒的なんじゃ、読み解く意味がますますなくなってくるんですけど……。

(今日は2割ぐらい進みました。先は長い、、、教育問題にたどりつくのはいつのことやら……)





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最終更新日  2006年09月21日 03時24分00秒
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