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テーマ:落語!&演芸!(1487)
カテゴリ:きく
というわけでうっかり消してしまった長い日記をもう一度書き直してみよう。 ●入船亭遊一 ・・・「子ほめ」 昼の部とマクラがまったく一緒・・・! 昼と夜の二度見る客はいないと思ったのでしょうか。 しかしそれでもねえ。。。 子ほめはよく聞くおはなしですが実はあんまり好きじゃない… ●桃月庵白酒 ・・・「替り目(通し)」 お昼の部でもそうだったように、落ち着いた物腰と語り口。 だいすきなさん喬さんみたいな気品すら漂う(でもマクラにゃちくりと毒を吐きますが)。 マクラも短めですかね。さらっとしてていつの間にかお話に入っている感じがします。 「替り目」は初めて聞いた噺ですが、すっごく好きだー 検索してみたら、ちょっとずつ違ってたり、全体を通すわけでもないみたいで 最初の人力のシーンから、明るくて粋でしてね。 酒癖がちょいと悪いんだけど、なんだか憎めない亭主がとてつもなく魅力的。 白酒さんが女性のハートをつかむキャラをうまいこと演じるものですから、 客席の男性よりも女性の(嬌声を含んだような)萌え笑い声が大変多かったように感じます。 また聞きたい! ●橘家文左衛門・・・「天災」 チラシの写真しか知らなかったんですよ。 入ってくると黒々とした髪をべっとりとオールバックにした凄みのある男性。 Vシネの登場人物を思わせる人物でした マクラでは立ち上がったり寝ッ転がったりと身体を使った笑いをとりつつ お話はねえ、そういうVシネ系風貌な人物が、DVの噺をするもんで なんか笑えずでもうまいから時々笑いつつ・・・・ あたしゃ前の日あまり寝てなかったんで 寝ちゃたYO!!!! 申し訳ないことをした(昼にエネルギー出しちゃてるからね)。 -仲入り- ●三増紋之助 ・・・「江戸曲独楽」 さきほど爆発をみせてくれたモンちゃん。 まあ同じネタの繰り返しかなと思ってたら、変えてきましたよー。さすが! 遊一さん、お勉強してください。 江戸独楽って こういう塗りの美しいもので、大きさや色はさまざまあるようです。 回転すると模様が浮かび上がり大変キレイ! 映画のトトロで、トトロが大きな独楽に乗って空を飛んだシーンにいたく感動されたそうで、 自分もやってみたい!と。 独楽の綱渡りの芸で、独楽の上にトトロのぬいぐるみをぶっさして渡す。 三味線の鳴り物の代わりに、となりのトトロのテーマソングが流れる! 独楽の上でトトロがくるくる回りながら綱を渡っていく様子はめちゃくちゃかわいくて お年寄りも一緒になって会場中盛り上がること! いやー彼の芸、ぜったいに生でご覧くださいませ。 あんなにみんなを幸せにしてくれる芸はそうそうないです。 ●柳家喜多八 ・・・「やかんなめ」 寄席スタイルで、落語の合間に芸をする方を「色物(いろもの)」さんと呼び 膝代わり、とか、場つなぎ とも言うそうです。 紋之助さんの場合はそういう雰囲気は無くて(笑 むしろ次に続く落語家さんが大変じゃないかと思うくらいビッグウェーブを起こしてるんですが 客席からの「待ってました!」の声と共に入ってきた喜多八さん。 まずはためいきついて、はぁ~疲れがとれなくてねーと。 こういうやる気のない態度が売りらしいです(笑 すーっと力の抜けたような感じでとろとろとお話になり、さていよいよ噺に。 そこからが忘れられない時間でした。 「やかんなめ」も初めて聞く噺で、題はおかんむりさんの落語レポで見たような気がする。 薬より民間療法みたいなものをずっと信じていたころ、あるお店のおかみさんが出先で 持病の癪が出てしまい苦しんでおりました。 お薬は効かず、やかんを舐めたら治るのに、あいにく外でやかんなぞ誰も持っていない。 そこに通りかかった、お供を連れたお侍さん。頭がぴかぴかでやかんそっくり。 非常事態に侍女が意を決して頼みます。「おつむりを舐めさせてくださいまし」 さてどうなるか。 噺そのものが、なんともユーモラスで、日本昔ばなしの世界なんですよね。 個性的なお侍さんのキャラクター作りがハンパなくて、もおお!笑ったのなんなのと。 彼を主人公にしてシリーズ化してほしいくらいなんです。 いやーーこんなにおもしろい噺で締められるなんて、最高最高の一日でございました。 ステキすぎ。 わたしは寄席スタイルがとても好き。 むかしから続く日本の芸のお道具は色も形もみとれるくらい美しい。 コントラストも素晴らしい。 能や狂言、歌舞伎や文楽などもちろんですが 寄席に出てくる芸事も、生で見るととても技術力の高さを感じるし 落語家さんに負けないくらい、話も楽しいんです。すごいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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