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複製、というと「本物じゃないから」という方がいます。 やはり本物だからこそ伝わるエネルギーは、複製では捉えきれないものでしょう。 でもそれが文化財だったら。 ずいぶん年月を重ねたものであれば、梱包され、温度差湿度差のある中を運ばれたのち 照明を当てられる、それだけでどれだけの負担になるでしょう。 中には日本から流出し、海外の美術館に保存されている作品たちもあるのです。 なら、公開しなければいい。そう仰る方も多いでしょう。 それが一番です。 でも人の目に触れること、いくら言葉を尽くすよりも目で見て感じることの方が 文化財を未来へ残していく大きな力となるのです。 デジタルアーカイブは、そんな文化財を最新式デジタルカメラにて撮影、最新式のプリントで印刷された作品を、現代の名工による箔、表具によってあしらわれて出来上がった、究極の複製です。 複製であるおかげで、この作品たちを、息がかかるほど間近で自分の目でみることができるのです。 息を呑むほど素晴らしい屏風や襖絵たち。 その細かい描写のひとつひとつを追っていったり、遠くから眺めたりして存分に味わうことができる。 素晴らしい試みだと思います。 このプロジェクトは「綴TSUZURIプロジェクト」といいます。 お近くで開催される際はぜひ足をお運びいただくことをオススメします。 わたしの一番のお気に入りだったのは、建仁寺の海北友松筆「雲龍図襖」でした。 龍ってきっとこんなんだったんだ!って思った。 薄く濃く空に渦巻く雲の間から、現れる影のような龍。すばらしかった! 手技+デジタルアート展 日本を代表する琳派、狩野派、没後四百年を迎えた長谷川等伯の作品を含む、過去最高の19作品の高精細複製作品を特別公開します。 また期間中は、ギャラリートークや子ども絵画コンクールも実施して、大人から子どもまで楽しめる展示会になっています。 期間: 2010年6月1日(火)~2010年6月6日(日) 10:00~18:00 (金土20:00、最終日17:00まで) 会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーB(地下1階) 料金: 一般=800円 大学生・高校生=500円 *中学生以下無料 主催:金沢国際文化交流研究所 / 特定非営利活動法人京都文化協会 後援:金沢市 お問い合わせ:金沢国際文化交流研究所事務局 TEL 076-240-8917 FAX 076-240-6800 E-mail kanazawa.npo@gmail.com お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010/06/02 06:00:07 PM
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