星と月のおしゃべり

パパが足を怪我してから、もうすぐ１ヶ月。

ようやく松葉杖なしでも歩けるようになってきました。

でも、まだギプスは外せないし、ゆっくりゆっくりです。


普段、病院以外で松葉杖を使ってる人なんてあまり見ることがありません。

きっと普通は松葉杖になったら、家でおとなしくしてるか、せいぜい通勤するくらいだからだろうと思います。

でも、じっとしてることが嫌いなパパは、松葉杖もなんのその。

買い物だろうが、外食だろうが、構わずどんどん出かけていきました。

行く先々で、びっくりされたり親切にされたり、日頃はなかなか出来ない体験をしたみたいです。


３人でアイスクリーム屋さんに行ったときのこと。

駐車場でパパが、

　「かい☆、これ見て！」

と、松葉杖を支えに両足を地面から離してブーラブラ。

　「きゃははー」

とかい☆が喜んでます。

　「これ見て！」

と、今度は片方の松葉杖をついたまま、もう１本をクルクルとバトンのように回しました。


　「こらパパ！　調子に乗ると痛い目にあうよっ！」

注意するママと、

　「きゃはははー！」

と大受けのかい☆。

いつも、

　「みてみてこれー」

と言って変なポーズをするかい☆は、やっぱりパパの遺伝子を受け継いだのだと確信しました。


車に乗ってからも、父と息子の会話は続きます。

　「パパ　おかしいねぇ」

　「可笑しくないわっ」

　「パパ　おかしいねぇ」

　「可笑しくないわっ」

　「へんなパパ！」

　「変じゃないわっ」

　「へんなパパ！」

　「変じゃないわっ」

　「へんなパパだもんねーっ」


かい☆に同意を求められて、「そうだね･･･」と言うしかないママでした。