金子勝著「閉塞経済」
副題には「金融資本主義のゆくえ」とある。 本書は従来の経済学の枠を外れて、バブルの経済学があるとの視点で書き進められている。 以下、””部分を背表紙から引用 ”サブプライムローン危機が世界を揺るがしている。その原因を知るには、バブル発生・崩壊のメカニズムと、70年代以降の世界のお金の流れを押さえる必要がある。一方、日本国内を見ると、90年代以降、政府当局は「構造改革」と「金融自由化」により長期不況を脱する道を選んだが、この選択は果たして正しかったのか。政策のバックにある主流派経済学では、もはや問題を解決できず、格差の拡大など、社会の傷を深くするばかりだ。経済学の限界を指摘し、日本社会の現状と将来を見据えた新しい経済学の可能性を探る。” 今から10年位前であろうか? 現厚生労働大臣の枡添要一氏が端的に語っていた言葉が常に頭の片隅から離れない。 「金融ビッグバンとは毎日ギャンブルをやっているようなものです」 昔からよく言われることであるが、「うまい話はない」 金余りの時代、その金の運用のために国家規模で「うまい話」が作られ、それに庶民が乗せられ、飛びついたところで、破綻をきたす「バブル経済」 たとえ、うまい話に乗らなくても、その功罪がいまや全世界、全国民に影響を及ぼす‥‥今はそんな時代なのかと推測している。 経済のことはあまりよくわからないが、本書は、今の世界経済を理解するうえで、大変、参考になる。 しかしながら、「閉塞」の表題が示すように、文字通り、経済成長とは何か? 国家戦略をどうしていくのかなど、大所から考えなければ解決が難しいという重い課題を背負っているそのような状況のなかでの経済を考える内容である。 P.S. こうしている間も相変わらず、借金時計がクルクルと回り続けている。これをどうするのか?? 世界を旅行するときに、何かわからないことなどがあったら++ANNY-KEYの部屋++が参考になる。経験豊富なこのサイトがきっと何か糸口を届けてくれるはず!