白血病
たまには私の専門分野関連の話でもしようかと^^今回は白血病について説明でもしようと思います。さてこれは血液の癌として知られてるわけですが、実際には血液を作る細胞が癌細胞に負けることによりなります。といってもよく分からないと思いますので元から説明しますと、もともと人間には外から来た細菌などに対して免疫を持っています。この免疫に関わる血球を一般に白血球とまとめて言っています。白血球の好中球は細菌など自分とは異なる物を取り込み自ら死ぬ役割があり、マクロファージというものは細菌を取り込み破壊するだけでなくT細胞という細胞に細菌の情報を伝える役目も持っています。このT細胞はマクロファージから情報を受け取るとB細胞に連絡しB細胞は効率よく細菌を破壊します。まずここまでで免疫の話は理解が少しできたと思います。 次にこの白血球が作られる場所です。白血球だけでなく赤血球や血小板もなのですが骨髄幹細胞という骨髄内にある細胞から作られます。骨髄と聞けば骨髄バンクがありますよね?血球が作られるところなのだから骨髄は重要であり、白血病にかかると機能が低下し免疫の為の血球が減少するので元に戻すには骨髄移植が必要なのです。なぜ他の人の骨髄でも限られたものじゃなければなければならないのでしょうか?これは体の免疫によるものであり、違う人のものは好中球などが細菌と同じだと判断し破壊するからです。なので自分が持っている骨髄の型と全く一緒のものでなければ体が拒絶反応を起こし破壊します。 この骨髄の型はどう決まるのでしょうか? これは血液型と似ています(ABO式血液型)。父親(A型) A-O母親(B型) B-Oの場合生まれる子供はA、B、O、AB型のどれかを持った子供が産まれます。これは親一人に対して片一歩の細胞の情報をそれぞれ貰うので(AO,BO,OO,AB)の組み合わせが存在するからです。AOやBOはなんでO型にならないんだ!!と言われますとOは劣性という性質をもち、A,Bの優性の性質に負けるとういうことからあります(ABは優性同士なのでどちらの型も出ます)。 これに対し白血球の方は(HLA型)A-B-C-DR(-DP-DQ)というものに分かれており父親 A30-B700-C80-DR33 A40-B422-C1-DR24母親 A3-B22-C56-DR54 A43-B632-C28-DR3というように2つずつ持っています。なので子はA30-B700-C80-DR33 A43-B632-C28-DR3A30-B700-C80-DR33 A3-B22-C56-DR54 A3-B22-C56-DR54 A40-B422-C1-DR24A40-B422-C1-DR24 A43-B632-C28-DR3が出来ます。これは果てしない数の組み合わせがあり一致するのはかなり低い確率です。また民族や性別によって作りに差は無く、兄弟であれば一致の可能性が高いということになります。 この為骨髄移植が出来ずお亡くなりになってしまうかたも残念ながらいます。治療に関してですが体に強い放射線と浴びせ一回骨髄を死滅させ新しい骨髄を入れ細胞を新しく根付かせるという方法です。 これで理解していただけたでしょうか?皮膚移植なども同様な免疫反応が起きるので拒絶反応を避けるため、よく自分の皮膚を自分自身に移植したりするわけです。 追記ですが体の調子が加齢とともに悪くなるのは好中球を管理する甲状腺が萎縮することにより機能を失い始め、体の細胞を自分ではないものだと認識し破壊し続ける為です。つまり体を守るはずのものが体を壊してるということですね。だからこそ人間は死を迎え進化し続けれるわけですが。非常に下手な文章で申し訳ないですが現役の方いましたら訂正などをおっしゃってください。学生な分知識が間違っている可能性もありますので。ではまた何かあれば~