世の中、色々な楽器のアンサンブルが花盛りだ。過去最悪と感じたアンサンブルはピアノとエレクトーン。音色、音量、音程すべてに違和感を感じたものだ。吐き気すらした。和楽器と洋楽器もどうかと思う。お琴や三味線でポピュラーな曲を弾くのも好きじゃない。
で、本題のチェロ。先日、福田進一(ギター)と長谷川陽子(チェロ)のアンサンブルCDを買った。チェロはヨーヨーマーのリベルタンゴなど軽快なリズムでもよくマッチする楽器。ただ、少し重たい感じがするので軽快なメロディのボサノバはどうかと思ってたし、ギターとあまりにかけ離れた音色(チェロを一度でも弾いた人だとギターとの大きな違いがわかるはず)なので溶け合うのは難しいと感じてた。実際、最初にWAVEを聞いた時、ああ無駄な買い物またしてしまったわい・・・とさえ思っていた。しかし、フェリシダーヂ、黒いオルフェ、モヂーニャと聞くうちにある感動で鳥肌が立ってきた。フルートなどの正弦波の単純な音に対してはどんな楽器もよく合うのだが、チェロやバイオリンの様な倍音の多い華やかな楽器だと、クリアーな音を出す楽器が負けてしまうのではないかと思っていた。だが、あにはからんやギターの減衰音にチェロの持続音がよく絡み、お互いの音が交差し離れまた融合を繰り返して聞くうちにだんだんここちよい、丁度そよ風が流れるような感覚になった。そしてまたWAVEに戻った時、ボサノバの旋風を確かに肌で感じていた・・・。
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