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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8466)
カテゴリ:詩
夏 07.7.31案山子 蚊取り線香のたなびく紫煙のその先に 暮れゆく空に遠雷の稲光が音を伴って 日中の暑さ忘れて古寺の鐘を懐かしむ 浴衣着も涼しげに黒髪の君のその先に 見目鮮やかな沖縄紅珊瑚のかんざしを 少し腰を屈めて指すは鏡の中のあで姿 ころよしと上空一面の花火が砕け散り 瀬戸の水面にしだれの火球が降り注ぐ 極彩色のカキ氷を頬張る若いカップル イカ焼きのこおばしい香りに誘われて 風船を離してしまった童のしょげた顔 君は大地に抱かれ草原に寝転んでいた 幼い君の横顔を連続して花火が照らす いつのまにか熱波を涼風が冷ますとき ラムネの玉がコロリと音を立てていた 夜店の風鈴が涼やかな風をかき鳴らす 盛夏の真っ只中で山裾に密かな秋の彩 君の姿も揺らめいて夏の宴を繰り返す お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.08.13 11:09:23
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