|
テーマ:☆詩を書きましょう☆(8465)
カテゴリ:詩
カーティス・クリーク 07.11.5案山子 静寂の中耳を研ぎ澄ませていた まるでニック・アダムスになったように そこはマイ・カーティス・クリーク ヘミングウェイほどうまく表現出来ないけれど 確かに聖域として存在している川の辺 昼間あれほど賑わっていたハッチも去り 夕暮れの物憂い流れがやがて情景に溶け出した 光を感じていた キラキラとした水面の中に見え隠れする 何億年も我がテラとともにあり 宇宙を旅している僚友の月 そのやわらかな光はまるで燭光の如く 柔らかにわが身を照らす さて最後の一振りの時間がやってきた 今日もタイイ-は姿を見せなかったな 密かな安堵感 そしてわずかな倦怠感 すべてを忘れ去るラストキャスト 静寂の空気を切り裂く弦音 ナローループが解ける瞬間 生き物のようにラインが繰り出された 月明かりの漣の中を進むフライ 蛍光色のロイヤルウルフが浮き沈みする きっとタイイ-は最後の挑戦だと察知しているはず 情けはいらないよって呟いてみた いつかはお前とタイトラインだよ そしてお前の姿をこの目に焼き付けるさ 待ってろよきっとだよ 月明かりの中そっと呟いてみた お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.11.05 22:42:13
コメント(0) | コメントを書く |