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タンザニア大使が抗議!「ダーウィンの悪夢」アフリカのイメージ壊す
今年の米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた仏豪合作映画「ダーウィンの悪夢」(フーベルト・ザウパー監督)の23日公開をめぐって、タンザニア連合共和国の特命全権大使が抗議していることが5日、分かった。同作はアフリカ最大の湖・ビクトリア湖に、巨大な肉食魚が放たれたことから、地域経済が潤う一方で貧困、売春、エイズ、湖の環境悪化などの惨劇が連鎖する姿を描いたもの。大使は配給会社を訪れ、公開はアフリカのイメージダウンになると訴えている。 駐日タンザニア大使が問題作の日本公開にかみついた。過去、国や企業がイメージを傷つけるとして映画に批判声明を出したケースはあるが、政府高官が日本の配給会社を訪れ、直接抗議するのは極めて異例だ。 同映画は「ダーウィンの箱庭」と言われたビクトリア湖をめぐるドキュメント。半世紀前に、ナイルパーチという大型の肉食魚が放たれ、繁殖。湖畔の町はこの魚を加工、輸出する一大産業に発展。その一方、新しい経済が生み出した貧困、売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグ、湖の環境悪化など悪夢の連鎖が起こっていく…。 映画は04年にベネチア国際映画祭でワールドプレミアされ、欧州の映画祭を中心に数々の賞を受賞。今年のオスカーの有力候補になった。 ナイルパーチは欧州でも人気で、日本にも切り身が年間約3000トン輸入されている白身魚。 欧州では、映画の影響でナイルパーチのボイコット運動が起こり、タンザニア大統領が映画に批判声明も出している。 関係者によれば、E・E・E・ムタンゴ大使は先月28日、配給会社のビターズ・エンドを訪れ、同社の定井勇二社長と面談。大使は「公開を差し止めることができないのは分かるが、見解を理解してほしい」と主張。 「映画はうわさを事実に見せかけたもの。魚貿易は重要で成功しているビジネス。それがなければ、医薬品などが買えなくなってしまう。欧州では収益が減り、非常に困っている。日本の映画会社にはアフリカのよい面をもっと見せてほしい」などと訴えた。 定井社長は「この映画はアフリカの悪いイメージを流布するための作品ではなく、グローバリゼーション(地球規模化)の問題点を描いたもの」と説明した。世界を動かしたドキュメンタリーは日本で、さらなる論議を呼びそうだ。 ◆タンザニア連合共和国 インド洋に面してケニア、ウガンダなどと国境を接する中央アフリカ東部の国。61年にイギリスから独立し64年にザンジバル島と合併。国土は日本の2・5倍で、人口は約3400万人。アフリカ最高峰のキリマンジャロ(5895メートル)とビクトリア湖を有する。陸上中・長距離に逸材が多く、アフリカ人マラソンランナーとして初めて2時間10分の壁を破ったジュマ・ラマダン・イカンガーは日本でも有名。 (スポーツ報知) - 12月6日11時33分更新 ☆みんなで見よう! 世界の現実を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.06 19:13:05
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