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テーマ:三国志(505)
カテゴリ:ゲテモノ
かつて私は、【レッド・クリフ PartI】について批判的な意見を述べた。 http://freiherr/diary/200811040000/ その要旨は、 1.曹操の描き方が史実に基づいていない。 明らかに別の映画【ラスト・エンペラー】からのパクリで、年少の皇帝を描いている。 2.赤壁の戦いの原因を「女性の奪い合い」としたのは、別の映画【トロイ】からのモチーフのパクリである。 小橋の姉、大橋はどこへいったのか。 大橋がいないとすれば、小橋の名前の意味がない。 曹操が呂布を制圧した後、実際に橋玄の遺族は豫州梁県にいて、曹操が訪問して昔の恩義を顕彰して追悼の儀式を行なっている。 3.最初の戦闘、当陽県長坂坡の戦いでは、もともと曹操との関係があった関羽を諸葛孔明が前線に配置することを危惧して、数百隻の船を仕立て避難民の一部を乗せて水路、江陵に向かわせている。 したがって、長坂の戦闘に関羽は存在しなかったのである。 史実でも、張飛が要所の橋脚を破壊して、曹操軍の進撃を阻止したことになっている。 ところが、【レッド・クリフ PartI】では a.曹操と関羽を初対面のように描き、戦闘の主人公として対面させている。 b.張飛は孔明の指示で見せ場もなく撤退している。 4.【レッド・クリフ PartI】の最大の戦闘シーンは、孔明兵法の八門遁甲陣をアレンジした八卦陣の包囲殲滅戦だが、こんな陣形は現実に役に立たない。 それに、包囲した兵団は少しずつ隔離して降伏させるのが普通。 あのように無抵抗になった兵士たちをよってたかって集団虐殺するのは、戦闘シーンではなくてグロテスク趣味による残虐映像と考えるべきである。 ただし、あのように敵兵を包囲し、各個撃破して殲滅する戦闘シーンは黒澤映画の【七人の侍】からのパクリである。 というわけで結論。 ジョン・ウー監督の 【レッド・クリフ】は インチキ嘘っぱち映画であり、中国史を破壊する駄作である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.01 08:00:38
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