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林鳥巣のどっちらけ

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ヴェルナー・ヘルツォーク監督「戦場からの脱出」を見た。

1965年、VCの補給線を叩く秘密作戦に出撃した米軍パイロット・ディーターは、爆撃の際 撃墜され、捕虜となって収容される。
個性的な収容者たちと共謀し、脱出したものの、仲の良かったひとりを除き皆バラバラとなり、二人きりのジャングル決死行が始まる。

・・・と略してしまうと実にアッサリしたものだが、この収容所生活がリアルにしょぼくて嫌である。ヘルツォークの好きなフリークスも登場する。笑顔の愛くるしい、善良な小人の看守だ。
この男は殺されずに生き延びる。

実はヘルツォークの映画は本作以外「フィッツカラルド」しか見ていない。
あの映画もよかったが、夢想家の主人公と対照的に、女の苦労が鉛のように襲い掛かって、とても辛かった。

その点 本作は男ばかりの脱出モノであり、ときに丁々発止の軽妙な会話も楽しい。
が、全体に漂う狂気、密林の中で傷つき変貌してゆく人間の姿は、まるきり同じものだと言ってよい。

ウェブ上の感想をチラホラ拝見すると、キャラが薄い、意味不明の言動があるというご指摘もあるが、筆者には特にわかりにくいところは見受けられなかった。

終盤、隠し玉がある。
CIAのスパイを演じるある俳優である。
未見でもご存知の方は多いと思われるが、まだ幸いにしてご存知でなく、この映画「戦場からの脱出」を見てみたいという方は、是非 目と耳を閉じ検索をやめて、ただこのDVDを手に取られたい。

きっと小さな笑いを得られることだろう。

フィッツカラルド、戦場からの脱出、どちらの映画もたいへん楽しめました。
以後 他の作品にも触れてみたい。



登場銃器:SKS
半自動小銃・五六式自動小銃・MAT49短機関銃など。





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Last updated  2009年11月10日 23時33分51秒
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