ジギタリス
↑まだちっちゃいジギタリスを栽培してみました。 ジギタリス(Digitaris purpurea)は強心作用を有する成分ジギトキシン(Digitoxin)を含み、今日でも不整脈やうっ血性心不全などの心臓疾患に繁用される。ジギトキシンは心筋に特異的に作用するステロイド配糖体の一種であり、同様の構造及び薬理作用を有する一群の二次代謝物を「強心配糖体」と称している。強心配糖体は自然界に意外に広く分布し、多くは有毒成分として作用する。ジギタリスは欧州原産の強心配糖体を含むゴマノハグサ科植物の1種(その他、同属植物としてケジギタリスD. lanata、キバナジギタリスD. luteaなどがある)で、歴史上でしばしばスコットランド人医師ウイリアム・ウィザーリング(Dr. William Withering)が発見したものとして記述されるが、正確に言えば「ジギタリスを近代医学に初めて導入」したのがウィザーリングであるとするのが正しい。ジギタリスはそれまで長らく民間療法で使われていた”魔女の秘薬”の一つであり、あるきっかけでウィザーリングが発掘しその効能を世に広く知らしめたのである。