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カテゴリ:アメリカ・カナダ
トロント近辺の過去最高気温は38.3℃だそうである。今日は37.9℃まで気温が上がった。記録更新まであと0.4℃というところで終わってしまった。まあ公式記録をとり始める前の1936年には40℃を超えた日があったらしいから、厳密には記録にまだ2℃以上足りなかったか。それでも過去の最高気温の記録はすべて8月中に塗り替えられているそうなので、まだ7月のうちから38℃まで上昇したこの夏は記録更新にまだ期待が持てる。...とは言ってもカナダ人は誰もそんなの期待してないか。
カナダは大雑把に言えば北海道に似た気候なので夏は涼しい。トロント近辺だと、例年30℃を超える日はせいぜい10~14日くらいではないだろうか。日本で生まれ育ったワタシにしてみればトロントあたりの夏の盛りの暑さなど序の口といった感じである。気温30℃くらい、体感温度37~38℃くらいであればふつうに1時間くらいジョギングに出てもバテることはない。ただ、カナダで生まれ育った地元民にしてみればこれでも耐え難い暑さのようである。 冬の間、まる1ヶ月以上続く真冬日や大雪に不平をもらし、早く夏よ来ないかと言っていたカナダ人連中であるが、いざ夏が来てみると今度は記録的な暑さでとても我慢ならないと言う(笑)。なかなか夏涼しく冬温暖な“いいどこ取り”の土地というのはそうはない。まあ例えばバンクーバーなどはいいセン行っているかも知れないが、雨が多いのを我慢しなければならない。結局のところ、暑さ、寒さ、雨、風といった天候のマイナス要素のうち、いずれか1つくらいは我慢するつもりでないと住処は永遠に見つからない。 そう思うと、ワタシの生まれ故郷である仙台はかなり気候のバランスが取れていたなあと思う。夏は扇風機だけで十分しのげる程度の暑さ(35℃を超えることが年に数回ある程度)、冬は気温が下がってもせいぜい氷点下5度程度で、マイナス10℃に至ることはまずない。雪も積もって膝下程度。雨量も適度で梅雨もそう長くない。群馬みたいな突風が吹くわけでも、沖縄みたいに台風の通り道になっているわけでもない。まあ強いて言えば若干地震が多いくらいか(笑)。津波なんかは今回たまたま東北の太平洋側で起こっただけで、太平洋側なら日本中いつどこで起きてもおかしくないわけだし。 まあ地球温暖化のせいか、仙台でも最近では扇風機だけで夏をしのいでいる家庭もあまりないとは思うが(笑)、一方でカナダのトロントみたいな土地は冬が短くなって、例年であれば4月まで雪がふつうに降っていたところが近年ではもう初夏の陽気が経験できる。冬は相変わらず寒いが(笑)、本当に冷え込むのは12月中旬から2月初旬の1ヶ月半くらいである。雪は降っても膝上程度、新潟や山形みたいな土地と違って雪かきが苦になるほどではない。四季の内、春と秋が短いのは仕方ないとしても、冬らしい冬と夏らしい夏が味わえる土地というのは悪くないと思う。地震も2~30年に一度くらいしか発生しないし、台風もここまでは届かない(笑)。天災は限りなくゼロに近いのではないか。 かつてアメリカの南部やら東海岸やら中西部と米国内のいろんな土地に住んできて、当時は「あんな寒いとこ、住めない」と思っていたカナダであったが、実際にこうして住んでみると「そう悪くない」どころか「今まででいちばん住み心地がいい」と言っても過言ではないくらいだ。カリフォルニアみたいに年がら年中温暖な土地では緊張感がなくなって人間堕落するし、この程度の暑さと寒さなら歓迎していい。まああんまりカナダがいい所だと言い過ぎてこれ以上人が増えても困るから、これを読んだ人は口外しないことが望まれる。夏はすごく暑く、冬はすごく寒い、そんな極端なロクでもない土地、それがカナダである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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