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カテゴリ:たわごと・仕事・愚痴
最近になって、日本の政治とか、社会動向などが、気になり始めた。 正直言って、海外に移住してこちらで生活することに決めてからというもの、自分自身に「ただちに」影響がない限り、日本の動向に深い関心はなかった。日本社会が高齢化しようが、年金問題が表面化しようが、政権交代があろうが、民主党が当初のマニフェストをことごとく破ろうが、失業者が増えようが、ニートが増えようが、教育の現場が荒れていようが、ちょっと興味本位でニュース記事を読んだりはしても、結局は傍観者的な立場で「日本もたいへんだな~」「北米で生活が出来るオレは幸せだな~」くらいの印象しか抱いていなかった(笑)。 ところが、このたび日本人と結婚し、場合によっては日本で子供をもうけて当面は日本で生活するという立場にとつぜん置かれた今、「日本もたいへんだな~」と他人事のように傍観してきた諸々の事象の多くが自分に降り掛かる事態になったのである(笑)。小は消費税が上がったら生活が大変だぞとか、大きなところでは近隣諸国との関係を日本はこれからどうしていくんだろうとか(笑)、単なるニュース記事だった事柄がどれも「当事者」として傍観していられない話になってきたのである。 特に気になるようになったのが「日本の未来」である。 これまでは、どうせそう遠くない未来に死ぬんだから、その後の世界がどうなろうがどうでもいいや(笑)と思っていたわけだが、結婚して自分が子供を残すと思うと、「これからの日本及び世界がどうなっていくのか」というのが切実な関心事になってしまったのである。 オレははっきり言って、自分の子供を育てる環境として、日本はキライである。 ド田舎にでも住まない限り自然には乏しいし、ガキどもはほとんど例外なくテレビゲームにばかり夢中になってるし、「空気読め」に象徴されるような横並びの画一社会で多様性に乏しいし、狭いし、空気が悪いし、うるさいし、放射能をはじめとする環境問題や、国民1人につき700万円(!)に達し年々増加する一途の国の債務の問題、年々人口比率が減っていく若い世代が増加する一方の老人たちを支えねばならない超高齢化社会、中国や韓国に追い着かれつつある国力...自分の子供を自信を持ってこの世に送り出せるかというと、大いに疑問が残る環境が今の日本なのである。 だったら、子供を育てるのに良い社会になるようにオマエ自身が努力したらエエやん!...と言われそうだが、オレ個人がこれから子供を作って育てる向こう10数年やそこらで、前述したような数々の環境的悪条件を是正し覆すのははじめから無理な相談である。仮にオレが自分でコントロールできる範囲内だけでもそのような日本の社会的動向に逆らい、たとえばド田舎に家を建てて子供にはゲームを与えないようにしたり、あえて空気を読まないように教育しヨソモノたちと積極的に交流させたりしたとしても、結果的にはオレに何重もの輪を掛けたような日本社会への不適応者をつくってしまうことになるだろう(笑)。 ま~、実も蓋もないことを言えば、67年前に太平洋戦争に負けて戦争放棄し国の防衛をアメリカに任せることになった時点でこの国は去勢されアメリカの茶坊主に甘んずる道を選択し、その後高度経済成長とバブル経済で「豊かな国」を達成してしまった時点で目標を失いあとは何となく「ゆとりの国(笑)」への道を選択してしまったようなのである。飢えることもない代わりに「食うか食われるか」みたいな危機感や切実感も味わうことなく、ブツブツと文句を言う割にはエサさえ与えられている限り決して行動に移すことはなく、行く末には何やら楽しからぬ運命が待っていそうな漠然とした予感はあるものの結局は「流れ」に身を委ねてしまう家畜の運搬船になったのである。 まーそんな船に乗り合わせる者として、とりあえず今オレに思いつくことは、運搬船の上で子供を産み落とすことになれば、船外の大海でも泳げるだけの体力&スキルと、どっかの島に泳ぎ着いたらそこで食糧を得て雨風をしのぐだけのサバイバル技能を子供に伝授することと(笑)、地動説ならぬ「これが運搬船である」という認識(笑)、そしていざという時に船から飛び降りようと思えるだけの勇気を学ばせることであろうか。 まあ、自ら運搬船の舵を取ってやろう...という気概がその子供に生じたら、それはそれでいいけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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