あなたの訃報に接した今日の午後、私はたまたまなのか虫の知らせなのか、ふとMerry Christmas Mr. LawrenceやEnergy Flowとかのあなたのピアノ曲を聴いて和んでいました。中学生の頃から聴いているあなたの作った曲はホントにいつまで経っても飽きが来ません。いくら噛んでも味が薄れない裂きイカのようです。音楽には力がありますね。大槻ケンジは「音楽は人を殺せないが、言葉は人を殺せる」と言いました。まあそれはホントなんだと思います。しかし音楽は言葉なしでも大勢の人を動かすことが出来ますね。大量の人を感動させたり高揚させたり陶酔させたりリラックスさせたりトリップさせたり熱狂させたり出来ますね。あなたの音楽はまさにそんな魔力を持っています。あなたの音楽のおかげで私の人生は豊かになりました。中学1年生のときTechnopolisを初めて聴いた時の衝撃。中学2年生の時に友達の家の高級ステレオでPublic PressureのThe End of Asiaを聴いて泣きそうになるほど感動したこと。戦メリも頭に焼き付いて離れない。ラストエンペラーのテーマも永遠の名曲だ。Ballet Mechanique には救われたし今でも聴くたびに救われる。過去40年以上にわたり、ほぼ何の対価も払わずにあなたからこのような多大な恩恵を受けてきた自分を幸運に思うとともに、あなたに対し感謝の念を禁じ得ません。30年前、NYのジャパニーズレストランでバイトをしていた時、たまたま休んだ日にあなたが店を訪れたという事実を私は悔やんでも悔やみきれません。ま、そんなことも今となってはどーでもいい良い思い出です。私もいい爺さんですがせいぜい死ぬまで少しでも人に喜んでもらえることをしよう、人の役に立とうと思います。とにかく坂本さん、ありがとう。ありがとう。