平安京エイリアン
クレイジークライマーは、それまでのシューティング系ゲームと異なりバーを両手で操作し、しかも横ではなく縦に交互にガチャ、ガチャと動かすようになっていた。多くのクレイジークライマーのゲーム台はインベーダー・ゲームの台を改造したものであった。インベーダー・ゲームをはじめとするシューティング系のゲームはもともと横方向にしかスリットしか空いていないので、それをヤスリか何かで削って無理ヤリ縦方向にスリットを空けていたのである。ガンバレ この縦のスリットとバーの間によく指の関節が挟まって出血した。何せヤスリで開けたスリットの断面は尖っているので、白熱してバーに力が入るとスリットに人差し指の関節の肉が挟まりちぎれて血みどろになったものだ。オイラはクレイジークライマーは苦手だった。度胸がないので捨て身な移動ができないのだ。みんなが何10分もゲームを続けて高得点を出しているのに、オイラはものの数分でゲームオーバーになった。度胸のないオイラが得意なのは「逃げ」系のゲームであった。いちばん得意だったのは何といっても平安京エイリアンである。上の画像をクリックして無料ダウンロード当時は「東大生の作ったゲーム」として有名になった。平安京に侵入したエイリアンを、プレイヤー操る検非違使が落とし穴を掘って埋め殺し、殲滅させるゲームであった。「平安京」だの「検非違使」だのいう日本史必修用語が東大生らしいよなあ。「荒川掘り」だの「隠居掘り」などいろんな堀り方があったなあ。一定時間が経過しエイリアンが増殖し始めると、検非違使1人では殲滅不可能となり自動的にゲームオーバーになる。オイラの自慢は、タイムオーバーで増殖し始めたエイリアンを平安京の路地を逃げ回りながら辛抱強く1匹ずつ埋め殺し、ゲームオーバーを回避してついに殲滅した経験があることである。ちなみに何を隠そうオイラが視力を落としたのは、高校時代に部活の帰りに当時30円に値下げされていたこのゲームをやりすぎたせいである。あとは「逃げ」系のゲームというと、ラリーXだなあ。これは平安京エイリアンほどではないが、人並みよりは得意だった。あれもレッドカーから逃げるのがドキドキだったなあ。いくらバーに力を入れたってマイカーのスピードが上がるわけでもないのに、バーに思い切り力を入れて逃げる方向に体を傾けてたっけなあ。「♪タラララ・ラッター、たららら・らったー、タラララらららら・たーラララララララ、タラララ…」というあの電子音楽は今でも容易に耳に蘇る。同じ逃げ系のゲームでもパックマンは得意じゃなかった。みんなオイラより断然上手なんだもん。平安京のエイリアンも、ラリーXのレッドカーも怖くないのだが、パックマンに出てくるニョロニョロみたいなオバケはいつまで経っても怖かったなあ。それにしても、パックマンを見るたびに、当時NHK教育の幼児向け番組に登場した、単純な形と原色の図形を使ったセリフのない短編アニメを思い出したのはオイラだけか?10,000点で1匹追加