地棟と胴梁と登り梁
こんにちは、紙太材木店の田原です。O様邸、小屋組みの野物の加工です野物は松の丸太を使います。昔はほとんどの家が松の丸太でしたが今ではほとんどが製材された角物です。では、見てみましょう、2本ありますが、長手方向の棟に使う材料を地棟(梁)地棟と直行する方向に使うものを胴梁と言います。通常、地棟は端から端まで一本のもので取り付け途中で繋ぐことはありません。今回の地棟と胴梁はちょうど真ん中で交差するように配置されてますので、胴梁も一本のものです。胴梁が下側、その上に交差するように地棟がきます。その地棟に向かって何本も登り丸太が取りつく事になります。地棟と登り丸太の接続部分の固定は楔と金物をつかいます。直行する梁と梁の接続には羽子板ボルトというものが使われますが、固定しているボルトが木を引き裂いてしまうため引っ張り強度は思っているほど高くありません(引っ張ったときに持ちこたえる強さのことです)そのため、このような楔を打ち込んで補強してますがホントは、楔がメインで金物が補助的な役割です。6センチ角の堅木、これはケヤキですね。このケヤキの楔に二本の登り梁が固定されますですから、一本は貫通するように穴があけてあります。同時にボルトが補強をかねて固定されますのでボルト用の穴が開いてます。下の写真は胴梁についた大黒柱用のホゾ穴です。30センチ角の大黒柱のホゾはさすがに大きいですね。それでは、皆さんまた明日。