学校では教えてくれない住宅性能
おはようございます、紙太材木店の田原です。昨夜から朝と晩の寒さがワンランクアップしたようで空気に冷たさを感じます。この9月は台風と雨の印象しかなく夏前の長期予報でいっていた厳しい残暑は微塵もありません。さて、以前お話ししたHeat20 設計ガイドブック Plusが届きました。左は昨年発売されたもので2015年版右が今月発売された2016年版2016年版では「Heat20が目指す住宅の気密性能」と題して2pがさかれていますグラフで気密性能が0.5、1、2、5、10、15の場合の漏気量や時間当たりの暖房負荷の変化など分かりやすく解説されています。2.3年前に比べれば気密の重要性もある程度認識されていますが一般的にはそれほど浸透しているわけではありません。気密イコール息が詰まるとお考えの方もまだまだ多く存在するのも事実ですし住宅建築携わる実務者の中にも否定的な人は巨万(ごまん)といます。そんななかで推奨する気密レベルを明確にしたのはある意味時代の流れかもしれません。気密が必要、必要でないというレベルの話ではなくそれは当たり前である、普通のことであると言っているわけです。しかもただ気密シートを貼ってるだけじゃダメですよ、きちんと気密をとってくださいと。日本の学校では住まいのことについて例えば住宅ローン金利についてとか住まいの結露や断熱、換気などについてなど何にも教えてくれません。人が人生の中で最も長く過ごす家について何にもそして大人になってある日突然家のことを考えなければならなくなります。基礎的な素養もなにもない白紙の状態でプロの営業マンや実務者と向き合うことになります。いきおい、流れの多くがデザインやインテリアになるのも致し方ありません。しかし、住まいの大切な部分は見えないところにあるわけで現状ではご自身で勉強していただくしかありません。せめて中学校ぐらいで住まいの基礎なんて授業があると違ってくるのかもしれません。Heat20は実務者向けの本ですが・あたらしい家づくりの教科書・エコハウスのウソ(増補改訂版)・最高の断熱・エコ住宅をつくる方法などが一般の方にはおすすめの本です。間違っても、いい家が〇〇〇 なんて特定の工法だけがよいとするような本は買ってはいけません。住宅の工法にはいろいろありますし特定の工法だけが優れているなどいうことはありません。基本的な性能の比較であればQ値やUa値、C値、η値といった自動車で言えば燃費(1Lのガソリンで何Km走るか)にあたる数値がありますからその数値を比較すれば一般の方でも簡単に家の性能比較ができます。もちろん家は性能だけではありませんが目に見えない、将来簡単には変えることのできない部分についてはじっくり吟味する必要がありますしご自分でも知っておく必要があります。