日本の住宅できていないこと 2
おはようございます、紙太材木店の田原です。昨日の朝は1.5度今朝は2.5度の美濃地方です。下書きしていたブログが消えてしまい少し落ち込んでいます。もうすぐ初氷かと期待しているのですがなかなか氷が張るところまで気温が下がってくれません。初雪は東京に取られてしまいましたからなんとか頑張って寒くなってほしいものです。さて、前回の日本の住宅でできていないことワースト5の続きワースト2は「屋根の断熱性能が低すぎる」一般の方はうっかりすると見過ごしてしまいそうですが壁より屋根あるいは天井の断熱材を厚くしましょうということ。夏、お日様は屋根を照らし続けます。晴れた日なら朝から夕方まで最近の片流れの家なら12時間お昼前後にはほぼ真上から直射日光が当たり屋根表面は60度以上になるでしょう。でも、壁は庇で遮られたりお昼前後には日光が当たってもその角度が鋭角となって壁表面は屋根ほど熱くなりません。冬、室内の暖められた空気は上に上に移動リビング階段、吹抜けがあって屋根は勾配天井となれば暖かい空気は床や壁の周りではなく天井近くに溜ります。そして天井のクロスや下地のPBに熱を移動させる・・ということで夏も冬も壁より屋根の断熱対策が大事ですが現状はよくて壁と同じ厚さの断熱材、少し前なら壁は10.5cmの断熱材で屋根は5.5cmなんて仕様もありました。熱の移動なんてことは何も考えていなかったんですね。断熱対策としては屋根は壁より厚くする必要があることはご理解いただけると思います。壁が10.5cmなら屋根はその倍の21cmは最低ライン推奨は30cmできれば40cm(^^♪天井の場合はその上に断熱材を厚く載せていけば簡単ですが勾配天井だと少し工夫が必要となります。さて、厚くした屋根の断熱材実は計算してみるとわかるのですがそれほど冷暖房負荷を下げるわけではありません。なんだ?と思われるかもしれませんが屋根の断熱対策は冬よりもむしろ夏人が感じる体感温度は自分の周りの空気の温度と床、壁、天井の表面温度できまります。空気つまり気温だけじゃないんですね。机上の計算では屋根の断熱材を厚くしてもそれほど省エネにならないんですが実生活では天井面からの熱の放射が暮らしやすさに直結します。断熱材を厚くすればこの放射を抑えることができるわけでつまり、体感温度が低くなって過ごしやすい。少しエアコンをかければ真夏にロフトで昼寝もOKとなります。放射の例はわかりにくいかもしれませんから逆のパターンでお話すると真冬の気温が0度の時、焚火に当たると暖かい自分の周りの空気が0度でも暖かいんですね。真夏にロフトでエアコンをガンガンにかけて室温が低くても天井面が高温ならそこからの輻射熱を浴び続けるわけで体感気温は暑く感じます。冬の焚火と同じ現象です。ということで計算では暮らしやすさは出てきませんから一般的に屋根の断熱材は薄目となりがち最低基準が壁の2倍と思っていただいていいでしょう。最低ですけど・・(^^♪