ようやく頭打ちのアパートローン
おはようございます、紙太材木店の田原です。日経新聞にアパートローンの新規融資が2017年の1月~3月に前年同期で2年ぶりにマイナスになったと報じられました。(2016年は30%近い伸びでした)2015年の税制改革で相続税の課税対象が広がったのを期に雨後のタケノコのようにそこら中でアパートが建てられています。お隣の美濃加茂市でもこんなに建って大丈夫かというほどですし私の住んでいる川辺町でも一体何軒のアパートがあることやら。川辺町の場合、人口は50年前と同じ1万人ですが65歳以上の高齢者は3倍増、子供の数は半減ということは子供を育てる世代が少なくなってるわけで当然満室なんてことはありません。サブリースで契約しても家賃は下がりますから他人事ながら心配してしまいます。銀行もマイナス金利で貸出先を鵜の目鷹の目で探してます。以前、某銀行の支店長と話していたのですがうちが貸さないと他行が貸すから上からは貸せと言われて、おかしいと思うんですけど・・目先の相続税対策でアパートを建てたい土地持ちそこに群がる大手の賃貸建設業者それを後押しする金融機関新規の融資の伸びはマイナスになりましたが絶対額の融資額はまだ1兆円ほどありますからこれからもしばらくは作り続けられることでしょう。アメリカ東部8州ではアパートの暖房代は大家が負担します。室温規定というのがあって冬季には室温をある一定以上に保たなければなりません。スカスカの断熱材では暖房代がかさんでしまいますからそれなりの寒さ対策ができているアパートが多いのですがいま、私の周りで建てられているアパートは初期投資を抑えるため必要最低限の断熱仕様日本では800万戸の空き家があって問題になっていますが空き家だけでなく、空きアパートが問題化するのもそれほど遠い将来ではないでしょう。翻って住宅を見た時、長く世代を超えて住んでいただける住宅を造る義務が地場の工務店にはあるわけでそれには質の良い住まいを提供していく以外ありません。質の良い住まいのベースになるのが性能それにプラスしてデザインこの二つの両輪が合って初めて上手く回っていきます。これから家を建てる方はどんな家が将来残っていくか、あるいは必要とされるか、資産価値に直結しますから脳みそに汗をかいて考える必要があります。アパートの話は決して他人事ではありません。