ガルバの耐用年数はスパンドレルが基準なのか?
大野町の家おはようございます、紙太材木店の田原です。今にも雨が降り出しそうな空でと書いていて窓の外を見てみたら雨が降り出していました・・花池の家は外部の付加断熱の下地の工事中ですから困りものの雨です。先日のブログ”ZEHで上りと思ったら更にその先がある”で触れたLCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅その定義は「居住段階のCO2の排出量に加え資材製造や建設段階のCO2排出量の削減、長寿命化によりライフサイクル全体(建築時から解体、再利用等迄)を通じたCO2排出量をマイナスにする家」その中に外壁基材の耐用年数の決定方法という項目があります。簡単に言えばその外壁、何年持つの?という事を記入する欄があって4つの選択肢があります。・劣化促進試験等で検証された耐用年数・製品カタログ等に記載されている交換時期・「外壁材の耐用年数一覧表」に記載された耐用年数・実物件における使用実績3番目の「外壁材の耐用年数一覧表」は建築研究所資料 NO91 1997建築のライフサイクルエネルギー算出プログラムからのものです。外壁材だけでなく屋根材の耐用年数も出ていますが、最近はガルバリウム鋼板で外壁というものがあります。上記の表にはカラー鉄板(厚1.0)とフッ素樹脂スパンドレルというものがありますがカラー鉄板(厚1.0)の耐用年数は15年になっています。これは従来のトタンと考えていいでしょう。フッ素樹脂スパンドレルというのがいわゆる一般的なガルバリウム鋼板で耐用年数は30年とありますが、後ろにスパンドレルとあります。スパンドレルというのはガルバリウム鋼板を下地の壁に釘で固定するのですがその釘が表面に出てこないように取り付ける手法のものを言います。このやり方なら40年の耐用年数を認めるというものです。じゃあ、表面の溝に直接釘を打って固定したものの耐用年数は?というと残念ながら記載がありません。スパンドレルでなければ40年の耐用年数は認めないというわけです。町中でガルバリウム鋼板の家を見ることがありますが、スパンドレルのタイプはそれほど多くありません。というのも、スパンドレルは値段が高いんですね。ガルバリウム鋼板は他の外壁材に比べて安価という印象がありますが国のお墨付きをもらおうとするとそれなりの価格になります。今回調べたのはLCCM住宅の補助申請の期限が来週に迫っていて基本要件を満たしているか適合判定ツールで確認する必要があったからですが杉の下見板張り押縁は30年の耐久性が認められてます。安価で地域の材料ですし、50年経っても杉の板が無くなるなんて考えられません。張替も簡単にできますからサッシの交換(何十年も先ですが)の時も簡単です。ガルバのスパンドレルだけでなく他の外壁材でサッシを交換しようとするとそれはそれは面倒です。杉板の外壁もっと増えてもいいんじゃないでしょうか。