花の38年組
おはようございます、紙太材木店の田原です。昨夜は久しぶりに夜のお打合せ。業界では夜訪などと言われてますが、住まい手の方の家にお伺いしての打合せです。新築ではお伺いして打合せすることはありませんが、リフォームの場合は現状がすぐに見れますから、多くはお伺いしての打合せになります。今回のお客様はお二人とも高校の後輩になります。池井戸潤とは同級生、北川悦吏子さんは2つ上で花の38年組。7年ほど前に長期優良化住宅リフォームをした家です。どんなリフォームをしたかというと簡単に言えば外壁を剥がして、付加断熱するというもの。外壁はモルタルが塗って吹付がしてありますからもちろんすべて剥がすことになります。考えただけでもクラクラしますね。サッシもアルミ単板ガラスからトリプルガラスに変更しますから全て取り換え。当時、APW430が東海地方で発売されたばかりでしたが、このサッシが使えてとてもよかったという覚えがあります。もちろん、サッシ交換ですから窓枠も交換、気密シートも貼る必要がありますからPBも剥がすことになります。家自体は平成4年に建てられた2x4住宅壁、天井の断熱材はロックウールで厚さ5センチ床の断熱材はポリスチレンフォームで厚さ2.5センチ当時の家の床、壁、天井の断熱は大手のHMを含め地方の工務店でも似たり寄ったり…。ほとんど変わりはありません。今じゃ考えられませんが、当時はそれが普通。だれも、断熱材をもっと厚くしてくれ、しなければ、なんて言いません。もちろん、90年代初頭、既にR2000住宅をはじめ高性能な住まいはありましたが、ほとんどがマニアックな世界と見られていました。この家の全面的な断熱改修が起点となって、以後、ゾーン断熱やエリア断熱の技術が蓄積されました。1階だけあるいはLDKプラス寝室の断熱改修といったもので、断熱だけでなく、気密や換気も同時に計画する必要があります。もちろん、結露計算も必要になりますから単に断熱材をいれて、サッシを交換すれば大丈夫というものではありません。今回は断熱ではありません、前回手をつけなかった2階床の張替や家具がメイン。30年ほど前の家を現在の国の基準レベルではなく、Heat20のG2レベルにするとどれだけお金がかかるか。それを知ったらこれから新築を検討する方は、最低でもG2にしておこうと思うでしょう。